ホームへ   サイトマップ 

ミニスタジオを作ろう 11


曲を作ってみよう 5 (MSP ドラムパターン打ち込み編1)

MSPの起動



図1

曲を作る場合に、ドラムセクションを録音(入力)する方法は、生ドラムでリアルタイム録音する方法があります。
しかし、ドラム演奏が出来無い場合、ドラムそのものが無い場合などがありますね。
こういう場合は、何らかの方法で入力(録音)しなければなりませんね。
こういう場合は、音を一つ一つ入力していきます。
この場合も、実際の音の波形を組み合わせていく方法と、MIDIデータとして入力する方法があります。

MIDIはMusical Instrument Digital Interfaceの略称です。これは、音データの音程、長さ、強さなどを記号と数値で表します。勿論それ以外の音色変更など音楽を表現するために必要なデータも持つ事が出来ます。このデータを再生するためには、MIDI再生機器(ハード)が必要です。また、ハードが無くてもソフトでMIDIに対応した物が有り、これをソフトウェア音源と言います。Windowsの場合は、“Micro Soft GS Wavetable”と言う物が有り、これがMIDIに対応しています。(外部MIDI機器のほうが音が良いです。又ソフトシンセ(ソフトウェア音源)も市販品の方が多種音色高音質となります。)
注意)市販ソフトウェア音源やプラグインソフトについて。
説明に使用しているMSPで、使用できないソフトウェア音源やプラグインソフトが有ります。特にプラグインソフトについては注意しましょう(プラグインソフトは、特定のDAW用となっていることが多いので要注意です。)。此れ等の購入にあたっては、前もって使用できるか確認してから購入しましょう。


今回の、音の打ち込み(録音)には、MIDIデータ入力方式をとります。

細かな使用方法は、実際に入力しながら説明します。
入力(録音)・再生ソフトは、上記で紹介したMSPを使用します。

ここでは、リアルタイム録音ではなく、ピアノロール入力でステップ入力を行ないます。
(スコアエディット(音符入力)より、ピアノロール入力の方がやりやすい(早い)様な気がしますので、ピアノロール入力で説明します。)

最初は練習のために短い曲が良いでしょうが、ここでは“ミニスタ作ろう10”に幾つか乗せておいた、ドラムパターンを入力してみましょう。ドラムパターンなら1小節で済みますね。其れと、作曲する場合にメトロノーム代わりにドラムパターンを聴きながら行なっても良いですね。

音源は内臓音源を使用しますので外部音源などは必要としません。曲が完成したら外部MIDI音源が有る場合は接続して音の違いを聞いてください。(ただし、外部MIDI機器の場合は、音色が違う場合が有ります。)

参考)できれば外部MIDI音源を使用した方が良いでしょうね。内臓音源は音がショボイ。(ソフトウェア音源は、市販のソフトウェア音源の方が、より音質の高い物が多いですね。)
音質以外にも、外部MIDI音源を使用するメリットとして、PCのスペックが余り高くなくても、そこそこに使用できます。全てを高音質のソフトウェア音源で、多数のトラック(同時発音数を多く使用する。)を使用する場合は、ハイスペックPCが必要となります。
またPCスピーカーで聞くよりステレオなどに繋いだ方が音は良いですよ。
このコーナーが始まる最初のきっかけとなったのは、“「違法ダウンロード規制法」に対処するために、アナログ録音なら良いのでは?。でももしかしたら違法などと心配するなら、自分で聴く音楽は自分で作ってしまおう。”と言う事が始まりでしたが、もしアナログ録音のためDAコンバータ(USBオーディオインターフェース)を購入された方は、DACを使った方が、PCからのLine出力やHeadPhone出力より音は良くなります。


ドラムパターン入力。

まずは、トラックの設定から始めます。


図6
MSPが開いた画面。
(上図の右側のPropatyウィンドウは、邪魔だったら消して置きましょう。今回の説明では使用しません。)



図8 トラックウィンドウ

最近のオールインワン型のシンセなどの場合、ドラムのMIDIチャンネルは“10”(チャンネル10がドラム音色)になっていることが多いです。使用トラックとMIDIチャンネルが合っていないと後で間違い易いので、トラックとMIDIチャンネルを合わせるようにします。大概の場合チャンネル10にするとドラムの音が出ます。MSPも同じです。(送り出し側(ここではMSP)と受け取り側(MIDI 機器)のCh(チャンネル)が有っていないと音が出なかったり、違う楽器で演奏されたりします。)

図8の矢印2が示す場所が、ここがMIDIチャンネル(ch)の設定列です。

矢印1がトラック(以下Trk)ナンバーです。矢印3のTrk10のMIDI chを変更します。変更前は空セルですが、ここをクリックすると。


図9
図9が表示されるので、数値又は▲で10に変更します。

Track name は、図8では(No Name)となっていますが、わかりやすいように“Drams”とでもしておくと良いでしょう。

Device Nameの欄(矢印4)は、プラグインソフト(ソフト音源の)などがインストールされていない場合は、図のように“1|Microsoft GS ・・・”以外は選択できません。

図8の矢印5が示すように、“■”が表示された状態にして下さい。この欄をクリックする度に、“■”が付いたり消えたりします。この“■”が付いた状態でないとエディット(入力)ウィンドウが開きません。トラック10のみ“■”が表示された状態にします。(他のトラックの“■”は消しておいて下さい。)


図10   エディター選択
1がピアノロール、2がスコア(音符)エディターを開く画面です。(1の左隣は、数値入力のイベントリストエディタ)
1のピアノロールボタンをクリックします。


図11  ピアノロール画面

1:ピアノ鍵盤を意味しています。
2:表示されている数値は、小節番号です。
3:カーソルです。(カーソル位置に入力されます。)
4:トラック番号を示しています。
5:エディット(編集)モードと入力モードを切り替えます。(図11は、エディットモードです。)
6:エディットモード時は、ここには何も表示されていませんが、入力モードにすると、表示が現れます。
7:ここにチェックを入れておくと、再生時にスクロールします。
8:スクロールバーです。(縦と横)

5のボタンをクリックして、入力モードにします。


図12  入力、エディット切り替え

図12は、図11の5・6の場所を部分表示した物です。
上側がエディット(編集)、下側が入力画面です。図11の5のボタンをクリックする度に交互に切り替わります。
図12下側(入力画面)になる様に切り替えましょう。

入力音符長の指定方法


図13 
1はエディット可能な最低音符長を決めています。
2は、入力時の音符入力を指定しています。(画面上でクリックすると、2で指定された音長で記入されます。)

1は少し解かりずらいかもしれませんが、音長を変更する場合に入力できる最低の長さを指定しています。
なお、1と2を別々の音符長にする場合は、2の方を先に指定してから、1の方を指定してください。
(2の方の指定をすると、1の方も変わってしまいます。)


図14

B(前図では2)は、クリックするとBで指定している長さで記入されます。
5は4分音符、6は8分音符、7は16分音符に指定を変えながら入力した物です。

Aの3は、8分音符を指定した場合に、入力(クリック)後にドラッグすると、2のように、ドラッグしている間は黒色バーで表示され、音長を変更できますが、図13の1で指定されている音符より小さくはドラッグできません。3の入力後1の方向にドラッグし、そのまま3の方向にドラッグを戻したところですが、3の長さ(8分音符が指定)以下には出来ません。4は図のように16分音符を指定しているために、4の16分音符まで短く出来ます。
なお、音程は上下にドラッグすると、変更できます。

ドラッグする音符の位置
音符のお尻の方をドラッグすると、音長(長さ)の変更が出来ます。(上図番号2の状態)
音符の頭の方をドラッグすると移動が出来ます。



ドラムパターンを入力してみましょう。

(ここまでの設定で、トラック10、MIDIチャンネル10になっていますね。)


図15
図15は、“ミニスタ作ろう10”で記載したドラムパターンの1ですね。
(当サイトでのドラム譜はMSPで打ち込む場合は、第一下線Cは、オクターブ2のCです。)



図16

1の小節番号は1になっていますね。なっていない場合は、スクロールバーで移動して最初を表示させてください。
2は鍵盤を模した物ですが、鍵盤のオクターブ毎のC(ド)に数値が有りますが、これはオクターブをさしています。
ここでは、2から3の間を使うので、もし表示が見えない場合は、右端のスクロールバーでスクロールして表示してください。
なお、図14のAは16分(取敢えずは、8分しか使わないが、16分を使うパターンも有るので。)。Bは、取り合えず8分にして下さい。(余り短くすると、長音の楽器、例えばクラッシュシンバルなどの音が途中で切れてしまいます。)。

まずは、HHC(ハイハットクローズ)から打ち込んでみましょう。
当サイトでのパターン表示規則では、X音符は半音上げるのでしたね。

図15で、HHはF(ファ)ですね。X音符ですので、F#となります。
この8分音符で打ち込みましょう。

図16でオクターブ2のF#は矢印2の黒鍵です。
矢印4の丸印付近でクリックしてください。
矢印5の様に表示されましたね。
図を見ると解かりますが、白鍵の場所は白バックですが、黒鍵の場所は3のように僅かに色が付いています。



図17
番号1の様に表示されていますが、この状態なら、間違って入力した場合に「Del」キーを押すと消す事が出来ます。
次の音符を入力すると、2のように色が変わります。色が2の様に変わっている場合でも、其の音を再度クリックすると1に変わります。これは、クリックする度に、1と2を繰り返します。
音程間違いは、上下にドラッグすると音程の変更が出来ます。
A・Bは小節番号。Cは、鍵盤。

Dは、1/4の拍線。Fは小節線です。(Dの拍線(ビート線)は、拍子かで小節内の本数が変わります。)


図18
図16の要領で、打ち込んだHHの後に、更にHHを打ち込みましょう。
上記のように1小節分(8個)繰り返します。(図18の一番上側に並んでいるもの)


次に、SN(スネアドラム)を同様に打ち込みましょう。(上から2番目の列に2つ有るもの)
SNは、Eで2と4拍目ですね

最後に、BD(バスドラム/キック)を打ち込みます。(一番下の列に2つ有るもの)
BDは、Cで1拍目と3拍目ですね。

図17は、図15のドラムパターン譜と同じになっているのが解かりますね。

取り合えず聞いてみましょう。



図19  ロケーターの部分のみ表示しています

使い方は、他のソフトや機器と同様ですね。
1:先頭に戻ります。
2:前の小節に戻ります。
3:停止
4:先頭から再生
5:再生・停止・停止位置から再生を繰り返します。一時停止ですね。
6:次の小節に移動。

7:末尾に移動

以降は、ミニスタジオを作ろう 12 (MSPドラムパターン打ち込み編2)に続きます。


ページトップ     戻る 10 << 11 >> 次へ 12

inserted by FC2 system