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ミニスタジオを作ろう 9


曲を作ってみよう 3(バッキング 1 コード設定編)

メローディーに、コードを付けてみましょう。

ここでの例は、Cメジャーで行ないます。
Cメジャー以外の場合は、調号や使用するコードに注意して下さい。

此処でのサンプル曲として、“Annie Laurie(アニー・ローリー)/スコットランド民謡”を使用します。
最近は著作権問題がうるさく、最近の曲やダウンロードした曲は、やたら使えないですね。そもそも、このコーナーは、“違法ダウンロード”に対処するために、“アナログ録音なら良いのではないか?”と言う事で始まり、機材を揃えた序に、下手にダウンロードするより、自分で聴く曲は自分で“作曲(又はアレンジ)してしまおう”と始めた物ですね。

なぜ、この曲サンプル曲にしたかと言うと、Cメジャーの曲を思い出していたら、昔、倍賞千恵子さんがとても良いアレンジで歌っていたのを思い出したからです。この曲は、いい曲ですね。

Annie Laurie       スコットランド民謡








図1
16小節目(最後の小節)は元譜では、となっていました。後での打ち込みを考えて上図の様に変更してあります。


少し記譜について補講記載します。


通常、1小節目の頭に“=○○”と有りますが、これは、曲のテンポを表し、例えば、=120とあった場合は、4分音符を1分間に120回カウントする速さで演奏しなさいと言う事です。このテンポ指定のない楽譜もあります。(解からない場合は“=120”で入力してください。)上記の記譜例にもテンポ情報が有りませんが、“=85〜90”位のテンポが良いでしょう。
聞き手やアレンジャーによってテンポは速いほうが良かったり、遅いほうが良かったりしますが、このテンポ指定は標準では、この位のテンポにしなさいと言う事です。

テンポを変えるだけでも感じが変わります。


上記楽譜にはテンポが載っていませんが=85位にして下さい。。この曲を3回繰り返すとしたら、1回目は少し控えめな音出しで静かに演奏し、逆に2・3回目は、バッキングはパーカッションなどを多めに加えて少し派手目に演奏すると良いでしょう。

記譜の説明


1小節目は、C(ド)C(ド)C(ド)と始まっていますが、以前のページで音の長さについて記載しましたが、この時は、音符を1つずつを表示しましたが、実際の記譜では、上図の様になっています。

となっていますが、これは、音程は違いますが、が繋がった物です。ヒゲを見比べると解かるでしょう。


2小節の始めに、(音程と旗の向きが違いますが)が有りますが、これは、音程は違いますが、が連結された物です。

7小節目にと有りますが、これは、が連結された物です。(音程は違っています)

 連結する音符の間に休符が有る場合は、間に休符を挟みます。(音程は違っています)

全音符(白玉)以外は、旗が立ちますが、これは3線から上は棒を下に書き、3線未満は上に書きますが、連結する場合に両方が有る場合は、数の多い方に合わせたり、前後の記譜状況に合わせればよいでしょう。ある程度は臨機応変に。 

参考)旗は、正しくは旗の棒の部分を“符尾”、丸い部分(オタマジャクシの頭)は“符頭”、旗(ヒゲ)の部分は“符鈎”、繋がっている場合は“連鈎”と言います。

5線は、下から、第1線、第2線・・第5線、線と線の間は、下から第1間、第2間・・第4間、五線以外に音符を記入する場合は、補助線を記入しますが、5線下側に補助線が記入してある場合は、下に向かって下第1間、下第1線、下第2間、下第2線・・と言い、5線より上に補助線が記入される場合は、上に向かって、上第1間、上第1線、上第2間、上第2線・・と言います。

まあ、どうでも良い事なんですけどね。

では、実際にコードをつけて見ましょう。


 
 T  Um Vm W  X   Ym   Zm
    C  Dm  Em  F  G  Am  Bm
図2

上図は、コードを説明したときに出ましたね。

それでは、実際につけて見ます。

1〜4小節


図3

決定コード C      F        C        G

1小節目(C)
ここに出てくる音は、C(ド)しかないので、トニックのCで良いでしょう。

2小節目(F)

ここには、BとAが出てきますが、時間的にはAが一番長く演奏されますので、A音が濃い小節なっています。
さて、Aを使用しているコードは、Dm、F、Amと有ります。
1小節目(T)からのコード進行を見ると、DmはT→Um、FはT→W、AmはT→Ymとなりますね。
“ミニスタを作ろう6”“スケール(音階)とコード(和音)について 2”の“次の進行コードの候補”を見ると、第1候補は、W(F)とX(G)と成り、第2候補はYm(Am)とVm(Em)ですが、此れ等のうち、Aが使われているのは、FとAmとなります。ここでは、オーソドックスにFを使用してみましょう。
(勿論他のコードでも“有り”ですよ。キーボードやギターが有る場合は実際、にコードを弾いてみて決めた方が良いですね。)

3小節目
ここでは、色々な音(GFEDC)が出てきますが、一番多く出てくるのは、CのCEGですね。と言う事でここは、Cにしてしまいましょう。(小節内を分割して、例えば、G、Cなどのように設定しても良いですよ。分割する場合は、拍単位で分割した方がよいでしょう。)

4小節目
ここは、EDEDと半音違いの音が2つずつ出てきますが、Dの片方は4分音符が使われ全体的にはDの濃い小節なっています。
D(レ)が使われているコードは、Dm、G、Bmと有ります。前の小節でT(C)が使われているので此方はGにしたいですね。“次の進行コードの候補” では、第1候補は、WとXでFとGに成り、第2候補はYmとVmのAm、Emです。このうちDが使われているのは、Gです。と言う事で、ここでもオーソドックスな、T(前小節)→X進行のGを使用しましょう。

これで、4小節分コードが決まりました。コード進行は、T→W→T→XのC・F・C・Gと成りました。

同様に、残りの小節にも、コードをつけて見ましょう。

5〜8小節


図4
  C         F      C        C(G)

C・F・C・C(G)のコード進行は、T→W→T→T(X)

5小節目は、C(ド)しかないので、Cで良いですね。

6小節目は、、B(シ)とA(ラ)が出てきますが、全体的には、A(ラ)の濃い小節となっていますね。
最初のBは、前小節の最後はCなので、この小節のBの次の音を見るとAなので、このBは経過音となっていますね。
ですので、この小節は、Bを考えなければ、Aのみとなりますね。
この6小節目のAを使用しているコードは、Dm、F、Am(図2を参照)と有りますが、コード進行として、T→W又はT→Xのコード進行としたいのですが、Aを使用しているコードはFなので、T→W進行となるFを使用してみます。

7小節目は、G・E・E・Dとありますが、最後のDは、次の小節のCに対する経過音なので無視してみます。
そうすると、使用されている音はGEのみとなります。GEを使用しているコードは、CとEmが有りますが、前の小節がWなので、ここではTのCを使用してみます。(W→VmとなるEmも有りですね。)


8小節目は、CとGが使われていますが、CとGを含むコードは、Cとなりますね。
ここは、この小節は分割して、後半はGなどを使用しても良いでしょう。


以下の小節も同様にコードをつけて見ましょう。

9〜12小節




   C   G    C        C        C  (E)
  T   X    T         T        T   (V)

最後のEはEmで無いので注意。(EmならEGBですが、EなのでE・G#・Bとなります。)

13〜16小節


   Am      Am       C   G    C

最後の2小節は、C、Cでも良いのですが、C(T)|G(X)、C(T)とX(G)を挟んで終了感を強くしています。

皆さんは、どの様にコードをつけましたか?。上記は、かなりオーソドックな感じだと思いますが、曲自体が古い曲なのでこの様にしました。


“ミニスタジオを作ろう7:スケール(音階)とコード(和音)について 2”の循環コードの項でも述べましたが、分割して近似コードを加えたり、又、裏コードを使ったり色々な事が出来ます。色々試してください。

この曲は、割とスローテンポが合う曲ですが、2回以上繰り返す場合は、1回目はスローテンポで行い、2回目以降は、少しアップテンポのロック調にするとカッコ良いかも?。(繰り返し2回目以降は、ベース・ドラム・パーカッションなど、ビシバシやって下さい。)


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