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ミニスタジオを作ろう 6


スケールとコード 3

コード進行


図1 Cメジャー              Cマイナー

  
 T  U  V  W  X  Y  Z

2
上図は、Cメジャースケールの場合です。

今までの説明の中では、アラビア数字(普段使っている、1、2、3など)使いましたが、ここからは、ローマ数字(
T、U、V・・)も使用します。

メジャーとマイナーでローマ数字を大文字と小文字に分けている場合なども見受けられますが、此処では、ローマ数字の後にmをつければマイナー、無ければメジャーとします。また、ルート音が#や♭の場合は、前に添付します。例えば、#Cmや#Tmの様に前側に添付。

アラビア数字   1
 ローマ数字  T W
 コード  C  Dm Em  Am  Bm(-5) 
ローマ数字表記   T Um  Vm  Ym  Zdim
3和音の半音数  4・3 3・4  3・4  4・3  4・3  3・4  3・3 

3  (上図コードは、メジャースケールの場合です。)
上図の半音数は、左側の数値がコードの下から1番目と2番目の間の半音の数、右側の数値がコードの2番目と3番目の間の半音の数を示しています。

メジャースケールの場合
上図のT〜Yまでは、メジャーとマイナーの半音関係ですが、Zのみdimとなります。


コード(和音)音構成のページで述べたように色々な種類がありますが、次のコードに適したコード進行があったり、次のコード進行には余り使わないコードなど、ある程度の規則が有ります。

まずは、名称とコードの性質から見てみましょう。
T・W・Xの和音を主要3和音と言います。

Tは、主和音(トニック・Tonic chord
使用している調の性質を一番強く持ち、その調の中では他のコードに比べると一番安定感があります。終結感を強く持っています。

Wは、下属和音(サブドミナント・Sub Dominant chord
T・Xに比べると明るい感じ(開放的?)の和音です

Xは、属和音(ドミナント・Dominant chord
Tへ進もうとする力の強いコードです。V7(G7)は更にこの働きが強くなります。

上記3和音はメジャーコードとなります。

主要V和音以外の、Um・Vm・Ym・Zdimは副和音。

U上主和音(スーパートニック・Supertonic cord
準下属和音的なものです。(Wの代わりに使用)

V中和音(メディアント・Mediant chord)
使用の仕方によって、T・X的な使い方をします。

Y下中和音(スーパーメディアント・Supermediant chord)
準主和音的なものです。

Z導和音(リーディング・Leading chord)
準属和音的なものです。

上記4和音は、マイナーコードとなります。
7thコード(4和音)のときも同様に考えてください。
以上は、メジャースケールの場合です。

マイナースケールの場合
メジャースケールの場合は、前の説明で簡単に終りましたが、マイナースケールの場合は少し厄介になります。
ページ“ミニスタ4”では、ナチュラルマイナースケールについてのみ記載した。其の外にも、ハーモニックマイナーやメロディックマイナーがある事は記載しましたね。ここでは、其れ等をもう少しだけ詳しく見てみましょう。

3つのマイナースケールモード



図4
上図の和音の隣の赤数字は、隣の音との半音の数です。

コード  Cm Ddim ♭E Fm Gm  A B
ローマ数字表記   Tm Udim  ♭V Wm Xm ♭Y  ♭Z

図5  ナチュラルマイナーの場合

コード  Cm Ddim ♭Eaug Fm A Bdim
ローマ数字表記   Tm Udim  ♭Vaug Wm X ♭Y  Zdim

図6  ハーモニックマイナーの場合(augは+5です。)

コード  Cm Dm ♭Eaug F Adim Bdim
ローマ数字表記   Tm Um  ♭Vaug W X Ydim  Zdim

図7  メロディックマイナー上昇の場合(augは+5です。)


主要3和音は、T、W、X
副和音は、U、V、Y、Z


参考)
VaugはXの働きに含まれ、Zdimは、Xを7thコードとした場合、X7に含まれるので、余り考えなくても良いでしょう。


いきなりコード進行について
ここからは、コード進行について記載します。
メロディーにコードを付ける方法は後述します。

コード進行は、現在位置のコードから次のコードに進むことですが、コード進行には色々な法則が“有るようで、無いよう”です。
無難なコード進行方法という物が有りますが、基本的には“自分で感じの良い(メロディに有った)コード進行でよい。”と私は思います。

当サイトでは、メロディが先にあり、コードは後付けというのを基本にしていますが、ギターやキーボードでコードを弾いて感じの良いコード進行が出来たら、其のコードに添ったメロディをつけるという方法も有ります。
また、歌詞が有り其処にメロディをつける方法も有りますね。
是等については記載しておりませんが、機会があったら記載したいと思います。


以下の記載は、無難と思われるコード進行について、ほんの触り程度の記載です。

通常使用している調のルートを持つコードから始まることが多いです。

簡単なコード進行例としては、Tから始まり、W又はXに進み、Tで終わる形式です。

T → W → T
T → X → T

これが一番簡単なコード進行例でしょう。
(一発コード(1つのコードしか使わない)でも曲作りは出来ます。)

上記を組み合わせると。
T→W→X→T
終わりが、X→Tの進行は、終曲感の強い物となります。W→Tの終わり方は、X→Tの代理です。(後記図4を参考に。)

X→Y この進行は、終曲とはなりません。
UmX 上記のWX進行の代わりに、UmXが使われます。
T→Um、T→Ym、VWm 
T→Vm クラシックではあまり用いられませんが、フォークソングでは多用されています。
X→W クラシックでは使われません。
Ym→T、Um→T これ等は、曲終にも使われます。

以下の例の構成音は、Cメジャースケールの場合を例にとっています。違うスケールの場合は、其のスケールのルート音を、T(トニック)として組み替えてください。当然調号が付きます(Aマイナースケールは付かない)ので、調号にも気をつけてください。

循環コード(メジャースケールで説明)
循環コードは、Tから始まり、数個のコードを経た後、Tに戻るコード(正確な定義は解かりません。ごめん)
上記の、T→W→Tで見てみると、Wの構成音は、FAC(ファラド)ですが、FACに近いACE(ラドミ)を構成音に持つYのコードを、TWの間にくわえると。

T→Y→W(→T/終)となり、この循環コードで繰り返し演奏します。
T→W→X(→T/終)の場合に上記を当てはめると。
T→YmWX(→T/終)となります。

更に、
Wの構成音は、F・A・Cですので、近似構成のUmD・F・A)やYmA・C・E)に置き換える事が出来ます。
(UはXに向かう性質があるので、通常はU→Xとする。)
このように、近似コードの追加や置き換えによって使用するコードを増やす事が出来ます。(膨大な量を作れます。)

※循環コードの使用数は何個くらいが良いかと言うと、人それぞれです。多い場合は、10個以上使っている場合があります。5〜6個位が良い感じではないでしょうかね。

循環コードでよく使われる物に、T→Ym→UmXが有りますね。
他にも、T→Y→W→X、T→Vm→W→X、T→UmX(7th)→T、T→VmYmX(7th)等あります。


良く使われるコード進行の候補

   現在のコード   次の進行コード  
 第一候補 第二候補 
 メジャー(長調)       T  W、X  Wm、Vm
 Um  X  Ym
 Vm  W   Ym 
 W T、X   Um、Vm 
 X T、Ym   Vm
 Ym  W、Um  X、Vm
 マイナー(短調)      Tm  Wm、X  Y、Udim
 Udim  X   
 Wm  Udim、Tm  X
 X  Tm、Y  
 Y  Wm、X  Um、Tdim

図3
上図は割と使われる、現在のコードに対する次のコードの候補


安定したコード進行


図4
上図の各コードは、現在のコードから進行方向のコードに進むととても安定した感じがし、また、上図のコード進行が2つ続くと終止間が強くなります。
上図の各コードは、現在のコードから次のコードから見ると、X→Tのコード進行をしています。
何が何でも上記のようなコード進行では無くては成らないという事では無く、逆行も有りですよ。上記は無難なコード進行ですという例です。



裏コード

ありきたりに成りがちのコード進行を少し解消する手立てとして、裏コードの使用があります。。
もっとも皆さんが行なっている事なので、それ程ありきたりの解消とならないかも知れませんが、知っておくと便利でしょう。

取り合えず、解かり易い図を記載しますね。


図5
上図を如何いう風に見るのでしょうか?。


例えば、T→Um7X7Tというコード進行だとします。
実際のコードは、CDm7G7Cだとします。

このありきたりなコード進行のうちG7を変更してみましょう。
上図のGの180度反対側をみると、Dと書いてありますね。
其処で、G7の代わりにDを使用すると。
C→Dm7→D♭7→C と成ります。
上図のDm7D7で雰囲気が変わりましたね。

“良し、この調子でどんどん変えてしまえ。”とは行きません。
やたらめったら使える訳では有りません。使える場所があります。
では、どういう時使えるのでしょうか?。
コードの名称のとき、“Xは、属和音(ドミナント)”と言う物がありましたが、このドミナントで使う事が出来ます。
上記例では、CDm7G7C(T→Um7X7→T)ですので、G7(X7)がドミナントとなります。
このように、X7(ドミナント)の場所で使う事が出来ます。

もう一例。
T→Ym→UmX→Tで、Eがトニックだとします。
其の場合のコードは、ECmGmBEです。
この場合の、ドミナント(X)は、Bで、Bの裏コードは上図からFとなります。
従って、ECmGmFE となります。

コード進行理論は、2の次。
まぁ、いずれにしても自分で弾いてみて、感じが好いと思えたコード進行で良いんですよ。其の分センスが問われますね。

以上です。
コードに付いて書くと1冊の本が出来ますので、当ページ程度では、ほんの1部しか記載できません。


詳しく知りたい方は、コード(進行)関連の書籍を購入するのが一番良いでしょう。
ネット検索しても結構な情報が集まりますよ。


本を買っても、ネットを検索しても“意味が良く解からない”、“覚えるのが面倒だ”と言う方は。
メロディーを入力すると自動的にコードを付けてくれるソフトが有りますので其れ等を利用しましょう。

フリーソフトでもあったと思いますよ。(ネット検索をして見ましょう。)
市販ソフト(SSWなど)にも自動コード作成機能が有るソフトがあります。


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