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ミニスタジオを作ろう 5


スケールとコード 2

コード(和音)編
曲を作ったり、アレンジ(編曲)する場合に、スケール(音階)を知っていることは重要な事です。

作曲する場合にも、スケールを理解しているとメロディー移動がスムーズに行きます。
スケール内の音だけ使用すると曲が簡単に纏まりますね。(ただ、ありきたりのメロディーに成りがちですが。)
アドリブでもスケールを良く理解している事が重要ですね。

スケールは、単音での音程移動でしたが、音を出す場合に、楽器によっては同時に複数の音を出す事が可能です。
例えば、ピアノやギター等は、同時に複数の音を出す事が出来ますね。(単音楽器は、複数の楽器で和音を表現)
この同時に複数の音を出すのが、和音(コード)です。

どうやって、コードが出来ているのでしょう。


  Cメジャー音階  コード1 2     Cマイナー音階      コード3  4

1

上図の左側は、Cメジャースケールで、右側が、Cマイナースケールです。

上図右側はCマイナースケールになりますが、、B(シ)E(ミ)A(ラ)に調号が有ります。
(何故調号がつくかは、前に記載したスケールの半音関係を思い出してください。)

上図の赤のは、普通は表示しませんが、ここでは解かりやすいように、上部の♭がオクターブ下のEにも有効であること示すために明示的に記載して有ります。調号は、記載して有る線上のみではなく、オクターブが変わっても有効です。次の調号が出てくるまで有効ですが、出てこない場合もあります。(出てこないほうが多い。)
調号が変わると、調が変わるので“転調”と言います。


右側の、Cマイナースケールやコードにもが付いていますが、これは先頭の調号が、この音符に有効であるということを明示するために記載しました。通常の楽譜では記載しません。通常の楽譜に、この様な記載を行なうと、調号でフラットされている音は、更にフラットされ、調号無しの元の音から比べると、“♭♭”(ダブルフラット)になってしまいます。上図の青色♭は、この音に調号が有効である事を解かり易く明示した此処だけのものです。

1のCメジャースケールの右にコード1・2と音符が重なっているのが2つ有りますね。
これがコード(和音)です。(複数の音を同時に出す)

以下の記載において、普通は、例えば“コードCコード 等とはいわないので、Cとのみ表示します。

Cをルートにするコードを見てみましょう。(メジャー・マイナー・susなどを含む)

どの様に出来ているのでしょうか?。
上図も見ていると何となく解かりませんか。
そうなんです。コードは、ルート音(コードやスケールの起点となる最初の音)に対し、1つおきに音を積み重ねていけばよいのです。

取り敢えず、Cメジャースケールの、コードCを見てみましょう。

Cメジャーコードですので、図1のCメジャー音階のコード1を見てください。

1番下にルートのC(ド)が有ります。(このルート音で、どのキーのコードか決まる一番重要な音です。)
2番目にD(レ)を飛ばしてE(ミ)を乗せます。
3番目は、F(ファ)を飛ばして、G(ソ)を乗せます。
つまり、CEG(ドミソ)となっています。

和音は、ルート(根)音を基準にして、1(ルート)の上に、3、5、7と奇数の音を重ねていけば良いのです。

参考)ルート(根)音は、スケールの最初の音(上図例では“C1度と呼びます。同様にDは2度(2番目の音)、Eは3度(3番目の音)と呼びます。

以下の表記で、例えば、2番目の音、第2音、3度等と記載していますが、と記載が有る場合は、スケールの何度の音かを言い、第2音などと表記した場合は、コードのしたから2番目の音と言う意味です。紛らわしいですが混同しないでください。

コードCの場合、各音間の半音数の合計は、それぞれ、4個(C-E間)、3個(E-G間)ずつになります。

上図1のコード1は、コード表にCコードなどと書かれていますね。
コードは、市販楽譜を見ると楽譜の5線の上側やコード付き歌詞カード(音符無し)にCやDm・E7・Fmなどと記載されていますね。

注意)

図2
コードを書く場合に、上図左のように音符が重なってしまう場合は、上図右の様に横にずらして記入します。
(コードは、奇数音を重ねると書きましたが、場合によっては、この様になる場合もあります。)


以下の説明で、半音数なるものが記載して有りますが、これは、ルート音(下から)から数え始めて、コード構成音の各音程間で幾つの半音があるかと言う事です。
例えば、コードCの場合、CEGで構成されていますが、CE間には、“CからC#→D→D#→E”と4つの半音間隔が有り、EG間には、“EからF→F#→G”と3つの半音間隔で構成されているということを表しています。
この半音数は大変重要な物です。覚えておきましょう。

各コードの構成

C

図3
図1のコード1はコードCですが、C(ド・ルート)の上に、E(ミ。3度)が乗っかり、更に、G(ソ。5度)が乗っています。

構成音は、C・E・Gとなります。
Cの各音間の半音数は、下から、4、3となります。


Cm

図4
1のメジャースケールとコード1及びマイナースケールとコード3を見比べてください。

メジャーとマイナーの違いで、マイナーの方は第2音(3度の音)にフラットが付いていますね。図1のCマイナースケールの調号から見ても、そうである事が解かりますね。使われている“C・E・G”についてみると、メジャーとマイナーの違いは、Eに♭が付くか付かないかの違いですね。つまり、第2音(3度)によって、メジャーかマイナーかが決まります。
2音(3度の音)は、メジャーとマイナーを決める重要な音になります。(ロックなどでは、この3度を省いて調性を曖昧にしたコードが使われる事も多いです。)
構成音は、C・♭E・Gになります。
Cm各音間の半音数は、それぞれ、3、4になります。(メジャーとは逆になっていますね。)



CM7

図5
今度は、上図1のコード2(単に2と表示)を見てみましょう。

コード1(C)の上に、スケールの第7音(7度)が載っていますね(コードは、ルートに3、5、7と奇数の音を重ねるのでしたね。)
このコードは、Cの上に7番目の音が載っているので、C7となります。が、このスケールは、メジャースケールなのでCの次にメジャーコードである事を明示するために、CM7と表示します。
CM7の構成音は、C・E・G・Bとなります。
CM7の各音間の半音数は、それぞれ、4、3、4になります。
この場合、メジャーも場合は大文字の“Mを使い、マイナーの場合は小文字のを使用します。
Major・Minorも同じMで始まるので、大文字・小文字で区別しています。)
例えば、マイナーコードなら、Cm7のように表示します。



C7

図6
CM7は、C・E・G・Bで、其の各音の半音数の合計は、5、4、5です。

CM7と同じような物に、“C7”と言う物が有ります。何処が違うのでしょうか?。
C7は、7度の音(第4音)がフラットしています。
構成音は、C・E・G・♭Bという構成になっています。

C7各音間の半音数は、4、3、3となります。


Cm7

図7
Cm7は、C7の第2音(3度の音。E)をフラットさせたものです。スケールから見ても解かりますが、3度と7度の音がフラットしています。

構成音は、C・E・G・Bとなります。
Cm7各音間の半音数は、3、4、3となります。


CmM7

図8
CmM7は、Cm7の第4音(7度)のフラットを取った物で、CM7の第2音(3度)をフラットさせたものです。

構成音は、C・♭E・G・Bとなります。
CmM7各音間の半音数は、3、4、4となります。


Csus4

図9
SusはSuspendedの略。sus4は4度に引き上げよと言う事ですが、4度の下は3度なので、第2音の3度を半音ひきあげると意味で使われています。
Cは、C・E・Gですね。このCの第2音(3度)を半音あげた物が、Csus4です。

構成音は、C・F(Eを半音上げるとF)・Gとなります。
Csus4各音間の半音数は、5、2となります。


C7sus4

図10
C7の第2音(3度)を半音引上げます。

構成音は、C・F・G・♭Bとなります
C7sus4各音間の半音数は、5、2、3となります。


Cdim

図11
このdimは、Diminishで減少させると言う意味です。

C7の各音間の半音数は4、3、3で、C・E・G・♭Bとなりますが、最初の音間の4を3に減少させてしまいます。
つまり、3、3、3となります。これを音符にしてみると、C・E・G・Aとなります。Aとなったのは、Eがフラットし半音下にズレたため、このズレがBに影響し、Bがさらに半音下にずれたためAとなりました。
構成音は、C・♭E・♭G・Aとなります。

Cdim各音間の半音数は、3、3、3となります。


Cm7-5

図12
Cm7-5は、Cm7の第3音(5度)が半音下がった物です。

-5は、5度の音を-半音下げるという意味です。
- ○”と有る場合は、“○度を半音下げなさいと言う意味です。
Cm7は、C・♭E・G・♭Bですが、5度の音(G)を半音下げるため、♭Gとなります。
構成音は、C・♭E・♭G・♭Bとなります。

Cm7-5各音間の半音数は、3、3、4となります。


Caug

図13
augはAugmentの略語で、“増強する”等の意味で、ここでは半音増強(上げる)します。

Sus4は第2音(3度)を半音上げましたが、Caugは、Cの第3音(5度)が、#(半音あがった)したものです。
構成音は、C・E・#G となります。
Caug各音間の半音数は、4、4となります。


Cadd9

図14
addはAdder(加算)の略語です。

C7は7度の音を加えましたが、add9は、7度の代わりに9度の音を加えます。
従って、C・E・G・Dとなります。実際には、ギターやピアノなどで片手で弾くには弾きずらいので、Dを下に回転させC・D・(E)・Gとしたりますが、CDEと連続して音が続くので、Eを省略して、C・D・Gとなります。
Cadd9各音間のC・D・Gの場合は半音数は、2、5となります。


C6、Cm6
    
 C6   Cm6
図15
C7やCm7は7度の音を加えた物でしたが、C6、Cm6は、7度の代わりに6度の音を加えます。
なお、C7は、7度の音はしましたが、6の場合は、フラットしません。(CM7の7度の音を6度にしたものです。)
C6の各音間の半音数は、4、3、2となります。
Cm6各音間の半音数は、3、4、2となります。

上記の他にもコードが有りますが、上記程度が解かれば大概の楽譜作成や市販楽譜の打ち込みには問題ないでしょう。

“って、まだC関連コードしか教わってない〜。と思うでしょう。
ですが基本形はこれだけ覚えればいいんですよ。

各コードの説明時に、“○○の各音間の半音数は、○、△、□となります。”と記載して有りますね。
実は、これが重要なのです。


図16
コードC(図16左)の構成音は、C・E・Gで、半音数は、4、3ですね。

もしルート音をEにとるコードEの場合は、E(ミ)・G(ソ)・B(シ)となります。

この場合の、各音間の半音数は、3、4となりますが、つまり、マイナーコードとなる訳ですね。
Cの場合の、半音数は、4、3ですね。半音数が逆となっています。同じように、4、3にするには、E・G・Bの第2音(3度)を半音上げれば、半音数は、4、3となりますね。従って、Gを半音上げて#Gとすれば良い訳ですね。結果、E・#G・B(図16右)となり、これがコードEとなります。

もう一つ例をGm7を例に見てみましょう。


図17
Cm7の構成は、C・♭E・G・♭Bで、半音数の関係は、3、4、3ですね。このCm7を単に楽譜上で平行移動して、ルートをGにとると、G・♭B・D・♭F(実際は、♭Fは無いので、Eとなります。)となり、半音数の関係は、3、4、2(G・♭B・D・E)となります。Cm7と比べて、単に図上で平行移動した場合の半音数は、最後の3の箇所が1つ少なくなってしまいます。其処で♭Fの♭を取れば3になりますね。従って、上図右の様になります。



図18
要するに、どの音をルートにした場合でも、ルート音に、各コードの構成半音数間隔で、音を積み重ねればよいのです。
図18のように、其々をルートにした音を積み重ね、半音間隔を使用したいコードに合わせれば良いのです。そうすれば、自然と各音に調号(#・♭)が付いたり付かなかったりします。

例えば、上図の2番目のコードは、D・F・Aと並んでいますが、半音数は、D-D#-E-Fの3つ、及びF-F#-G-G#-Aの4つとなっていますが、半音数が3・4なのはマイナーコードなので、Dmとなります。これをメジャーコードにするには、現在の半音数の3・4から4・3になるようにすれば良いわけです。つまり、FをF#にすると良いわけですね。FをF#にすると、半音数は、D-D#-E-F-F#の4つ、及びF#-G-G#-Aの3つとなりメジャーコードとなります。
結果、上図左から2番目の和音は、Dm(D・F・A)ですが、メジャーコードのDにするには、D・F#・Aとなりました。

同様に、上図3番目のコードは、Emですが、これをEにするには、G#とすれば良い訳で、結果Eは、E・G#・Bとなります。

上図左から5番目のコードは、半音数で見ると4・3ですので、G(メジャー)となります。
今度は上記とは逆になっていますので、このGをGmにするには、現在の半音数の4・3を3・4にすれば良いのですね。
結果、G・B・D(コードG)が、G・B♭・D(コードGm)となります。

上記では、3和音のみ記載して有りますが、4和音でも、上記の半音数の音を其々のルート音から積み重ねれば良いのです。

と言う事で、C関連コードを覚えておけば、他のコードも自然と解かる様になります。

例えば、ピアノなどの鍵盤楽器は、半音数間隔を保ってルート音をスライドさせれば良い訳です。
ギター等は、押さえた指位置で、スライドさせれば良いのですね。(低フレットの押え方が解かれば其れを並行移動すればよいわけです。)


構成音の回転(転回)


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図19
Cadd9で少し触れましたが、構成音を回転させる方法があります。


例えば、Cの場合の基本形は、C・E・G(下から)と並んでいます。これを、Cだけを1オクターブ上に移動すると、E・G・Cとなります。これが第1転回です(図19の2)。ただし、最低音がルートでなくなるため性質が変わってきます。以下の転回形においても同じです。
更に、Eをオクターブ上にすると、G・C・Eとなり、これが第2転回です(図19の2)。

4和音の場合も同様で、例えばCM7は、C・E・G・Bですが、第1転回させるとE・G・B・Cとなり、第2転回させると、G・B・C・Eとなります。更に第3転回させると、B・C・E・Gとなります。

回転させる方向は、下方向も同様です。

Cadd9で記載しましたが、転回した場合に、CDEなどのように連続する場合は、1音を省く場合があります。


オクターブ移動とオクターブ音の追加


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図20
例えば、Cコードの場合に、C・E・Gの重なりをC・G・E(オクターブ上)にした場合は、並び順が違うだけで構成音は同じなので基本形となり、転回とは違います。また、1つ以上の音をオクターブ移動させるのではなく、オクターブ音を追加して、C・E・G・C(オクターブ上のC)/ C・E・G・E / C・E・G・E・Gなどとした場合も基本形となります。

オクターブ移動又はオクターブ追加を組み合わせるとコードの表現幅が広がってきます。

参考)コードには、add9の上にも11、13、15があります(是等をテンションコードと言います。)が省略。


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