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ミニ
スタジオを作ろう 1


2012/10の違法ダウンロード規制法により、ネットでのダウンロードは慎重に行わなければなりません。が、どれが違法になるのか判断為難い、と言うか判断できない場合が殆どですね。
心配しながらダウンロードするなら、“いっそ自分で聴く音楽は自分で作ったりアレンジしてしまおう”と言う事で、“音楽を作ろう”を始めました。
使用するハード機器はPC1台(余裕があれば少しの音楽用機材を追加)で、ソフトもフリーソフトで間に合わせることにします。
音楽を作成(アレンジ含め)作業を行うということは、その作成場所は何処であれ、どんな規模であれスタジオと言ってもよいでしょう。と言う事で“ミニスタジオを作ろう”という表題になりました。


今回は、機材についてです。

自作曲の作成や既存曲のアレンジ、又は、ボーカルを入れるなどの作業を行なう編集作業をするには、スタジオ的なものがあると良いですね。(ボーカルの録音等マイクを使用する場合は、防音室が理想的ですが、無くても色々工夫すればなんとかなります。)

上記で、“ハード機器はPC1台”と述べたようにPC1台で、全て賄う事も可能です。
ただし、ボーカルを入れる場合はマイクが必要となります。この場合も、出来れば、PCのマイク端子接続ではなく、USB接続のXLR端子(ファンタム電源つき)を通した方がよいでしょう。


各楽器は、ソフトウェアシンセサイザーを使用すれば、楽器を用意する必要は有りません。
DAW(Digital Audio Workstation)が無い場合は、MSP(Music Studio Producer/フリーソフト)等を使用しましょう。

もし、機材を追加できるようでしたら機材を多少追加した方が作業は楽になりますね。多少の機材を追加すると益々ミニスタジオ的なものとなりますね(マイク/オーディオインターフェース/キーボードが有るだけでも、ミニスタジオ的な雰囲気となりますね。)。

スタジオの運営(作業)は、多岐にわたります。
“ミニスタジオを作ろう”では、今まで音楽作成を行なった事が無く、初めて行なう方のために作業方法を記載しています。
自作音楽作成の手助けとなるように、機材/ソフト(フリーソフト)の使用方法/楽譜の記譜方法/スケール(音階)・コード(和音)等の簡単な部分を記載しています。


PCのみで作成を行なう場合は、このページの機器のセッティング関連は必要有りませんので、読み飛ばしてください。


今後の記載予定
各種機材、使用ソフト(フリーソフトのみで構成)、AudacityやMSPでの録音、MSPでのステップ録音(ステップ入力)、楽譜の記号、スケール(音階)、コード、コード進行・MSPの使用方法・ソフトウェアシンセ等を予定しています。(記載順不同)


機器の接続と拡張機材

使用する機材は、もし、マイク・ギター・キーボード(MIDI端子付き)を持っている場合は其れを利用します。

作曲して、デモテープなどを作る場合には、キーボード(MIDI端子付き)が有れば、大凡のパートは作成する事が出来ます。(作曲自体は、ギター1本でも出来ますが!。)

キーボードは弾けなくとも、今回の製品“ALESIS iO2”のバンドルのCubase LE5からMIDIコントロールできます。
DAWからのコントロールで、キーボードの自動演奏も出来ますし、キーボードにドラムセクションを持っている場合は、バックでドラム演奏をさせることもできます。

弾く事の出来ないパートは、ステップ入力で入力します。
バンドを組んでいる場合は、其々のパートをバンドメンバーに弾いてもらっても良いですね。

ソロ楽器演奏以外の場合は、最低必要なパートとして、ドラム・ベースのほかに、ギター又はキーボードが有れば良いでしょう。
(PC1台で作業する場合は、上記のパートは全てフリーのソフトシンセで賄う事ができます。実際に、ドラム、ベース、ギター、キーボードのメンバーが居なくともPCが肩代わりしてくれる訳です。)

取り合えず、機器のセッティングをしましょう。
私の場合、現在はPC(専用機)+ミキサー+アンプ+モニタースピーカー(以下SP)のみで賄っています。
(最近は、ソフトが良くなっているのでPCのみで賄う事が可能です。私の場合は、震災以降は設置スペースの関係で、24chデジタルミキサーを筆頭に殆んどの機材はお蔵入りとなっています。)

新たに始める場合は、幾つかの機材は有った方が良いですが、余り沢山の機材は必要ないでしょう。
ボーカルを入れる場合は、マイクと出来れば、XLRマイク端子付きUSBアダプターが欲しいですね。

マイク1チャンネルだけのマイク用XLR端子(ファンタム電源付き)USBアダプターが有ります。
参考製品(下記価格はサウンドハウスの2012/12/15現在の価格です。)
サウンドハウス:
http://www.soundhouse.co.jp/
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / CAI16U ¥2800
JTS ( ジェーティーエス ) / MA-XU ¥4580


もし、もう少し高い機材を購入できるのなら、“Alesis/iO2 Express”当たりを備えるとよいでしょう。

“Alesis/iO2 Express”(¥8,580/2012/10現在のサウンドハウス価格)を例に、セッティングを記載します。(実は、私はiO2を持っていないので、商品パネルや端子から推察した物です。もしかしたら間違いがあるかも?。)

iO2をセッティング例に挙げたのは、色々探した結果、低価格品の中では高機能で一番使い勝手の良い物だと思われたからです。この製品は、各種機器の接続を行なって置き、SWで切り替え可能です。また、このランクの製品では珍しくインサート端子が付いていますので、後で色々と利用できるでしょう。



図1  図には、in1のMicのみ記載していますが、in2も同様にMicの使用も出来ます。

同じ“in1”や“in2”が複数有りますが、これ等は端子は別々に装備されていますが、排他的利用となりますのでSWで切り替えて使用します。(是等同チャンネルはミックス出来る訳では有りません。)

in1・ in2のキーボードとギター/ベースは、別端子(in1/2)で使用できます(インピーダンス切り替えは必要)。
低価格品の中では、結構両チャンネルでハイインピーダンス同時使用できるのは少なく、片方のチャンネルのみ場合が多い中で、この点は良いですね。

Micは別端子なので、SWで切り替えます。
in1/2のXLRとPhone(Line in)は、SW切り替えで片方のChのみでも使用できます。上位機種のiO4は、4ch入力となります。(となると、iO4が欲しくなりますね。でも価格から考えると、ミキサーを導入した方が良いかも?。)

ギターとiO2の接続は、単芯シールド線(Phoneジャック6.4Ф)で接続。

マイクとiO2の接続は、XLRコネクタ付2芯シールド線で接続。(ファントム電源+48VのON/OFFは、SWで行なう。ファントム電源を使用していないマイクの場合は、+48Vを使用しないでください。)

MIDI機器(キーボード等)からのPCへのMIDI録音(リアルタイム入力、ステップ入力など)、PCでのMIDI機器のコントロール(PCでのメロディ・バッキング・ベース・ドラム・パーカッションの演奏、音色の変更、音量や左右の定位の変更など)が出来ます。
キーボード等とiO2のMIDI接続は、MIDIケーブルで接続し、キーボードの出力はiO2のLine inに接続します。
(外部機器のMIDI INは、MIDIインターフェースのOUTに。外部機器のMIDI OUTは、MIDIインターフェースのINに接続)


機器の接続について。

XLR端子とTRSジャックの接続について。

       

図2 機器側 XLR 端子    TRS端子(上)とTS端子(下)

図2のXLR端子について。
@ピンはGNDですが、ABピンは、米式なら、ACold、BHot、欧州式なら、AHot、BColdとなります。
音が出ない場合は、このピン接続が逆の場合があります。
(其々の機器の、マニュアルで接続方式を確認してください。違っている場合は、ケーブルコネクターのカバーを外し、ABを入れ替える(片側の端子のみクロスさせる)。)

図2のTRS端子について。
Tip Ring Sleeve の頭文字をとって、TRSです。)

3極端子(図2右上)
バランス接続(モノラル接続。XLRと同様に使用する場合。)
チップ → ホット(正相)
リング → コールド(逆相)
スリーブ → アース

3極端子
アンバランス接続
(一般的なステレオ接続。ヘッドフォンなど)
チップ → Lchに接続。
リング → Rchに接続。
スリーブ → アース

2極端子(TS端子。図2右下)
チップ → シグナル(信号側)
スリーブ → アース

参考)フォンジャックの接続
他の機器で、XLR端子とTRSフォンジャックがコンボジャックとなっている場合は、そのまま中央に挿入すれば良いのですが、音が出ない場合は、TRSの接続と、後述のバランス/アンバランス接続を参照してください。

3極バランス接続で位相が逆である場合が分かった場合は、HotとColdを入れ替えてください。例えば、ステレオで左右の位相が違うと、聴いた音にフランジングが掛かったような(頭の芯が詰る様な感じ?。)感じで聞こえます。
3極バランス接続での、HotとColdの違いは、位相の違いです。


参考)バランス←→アンバランス接続

 ※以下の配線作業を行なう場合は自己責任で。


図3

前記のように、XLR接続には、米式の@GND、ACold、BHot、欧州式の@GND、AHot、BColdの2通りの接続が有りますが、最近は3PinXLRの殆どの場合、欧州式の2PinがHot、3PinがColdとなっている様です。

アンバランス機器をバランス機器に接続。(アンバランス→バランス)
図3の1ように、1と3の両方をGndに接続してください。(1と3をショートさせた状態)
もし、Gnd側だけの配線ですと、入力感度が下がり出力が大変小さくなってしまいます。

バランス機器をアンバランス機器に接続(バランス→アンバランス)
バランス機器(XLR)→アンバランス機器の場合は、図3の2と3の場合があります。
通常は、2の接続方法が多いようです。
接続方法は、マニュアルで確認してください。接続方法の指定がない場合は、2の接続で良いかと。

2のタイプがマニュアルで指定されている場合は、指示通り2のタイプの接続としてください。もし、2のタイプの接続指定がある場合に、3のタイプの接続を行なうと、バランス回路の片側(1−3ピン側)がショートした状態となり、機器の故障の原因となります。

3のタイプの接続方法がマニュアルで指定している場合は、必ず3の方法で接続。仮に、2の接続を行なうと、出力が余り得られない場合があります。ライントランス方式は、3の接続が必要となります。

音が出ない場合は、上記接続方法以外にも、前述の米式・欧州式の接続の違いによる場合も有ります。特に音が出ない場合は、欧米接続方式の違いも疑ってください。

バランス→バランス接続で位相が違っている場合は、古い機材では米式となっている場合も有るので注意が必要です。

上記の接続方法は、マニュアルで十分な確認を行なってください。


参考)機材を更に追加する。
上記構成(iO2)では、同時使用チャンネルは2chに限定されますが、ミキサー(8ch以上の物)を追加すると同時使用チャンネルがミキサーのチャンネル分増えます。つまり、同時入力機器を増やせ、更に使い勝手の良い物となります。特に多数の機材を利用できる場合や、バンドを組もうと思っている方は、増設しておくと良いでしょう。

下記に、必要な機能を持ち低価格な機材を幾つか載せてみました。
※ 以下に表示されている価格は、“サウンドハウス”の2012/10現在の価格です。

ミキサー(8ch位のもの。)

シンプルで低価格なアナログミキサー
BEHRINGER XENYX 802 アナログミキサー、6ch(2モノ+2ステレオ) ¥3,950 (税込)
BEHRINGER XENYX 1002 アナログミキサー、10ch(2モノ+4ステレオ)¥4,980(税込)
BEHRINGER XENYX 1202FX アナログミキサー、12ch、エフェクト搭載商品 ¥6,980円(税込)


MIDIインターフェース(USB接続 MIDIアダプター。iO2にも搭載されています。)

※ MIDIについて。
  
図4 MIDI 端子

MIDIはMusical Instrument Digital Interfaceの略称です。
MIDIは、音をWAVやMP3のように波形データとして持つのではなく、音程や長さ、強さなどをデータとして持ち、MIDI機器をコントロールして音を出します。1つの音のデータは数バイトのデータなので、アナログ波形を保存するのに比べ格段に少ないデータ量ですみます。
MIDI データの再生には、専用の機器が必要となります。MIDI 機器は、ハード式とソフト式があり、ソフトウェア方式のソフトウェア音源は、Windowsの場合はマイクロソフトの物が内蔵されています。
1つのMIDI端子で16chコントロールできます。
MIDIには、In、Out、Throu (Through)の3種類が有ります。
OutとThrouは兼用端子(SW切り替え)になっている場合があります。
Throuは、入力されたデータを、そのまま出力します。Inは機器の場合は、InからMIDIデータを入力して機器のコントロールに使いますが、音源を持たないMIDIコントロール機器では、Inの無い物があります。OutはMIDI機器の場合は、機器からのMIDIデータの出力ですが、MIDI音源などでは、Outが無い場合も有ります。
1つのMIDI端子のみでも図4右側のようにThrou端子を使うと複数の機器を接続できます。
ただし、1つの端子は16Chしかないので、最大16の機器の接続となります。これは、1つの機器に1つのMIDI Ch(チャンネル)を割り当てた場合です。もし、1つの機器に複数のChを割り当てた場合は、其の分接続できる機器は少なくなります。

MIDIは、送り出し側ch(例えば、DAWで設定しているch)と受け側ch(例えば、MIDI音源受信ch)が合っていないと音が出ないと言う事になります。複数の機器を使用している場合、複数のchを使用している場合は、送り側と受け側のchを合わせてください。

ある程度以上に規模の大きい機器構成の場合、Throu端子で複数の機器を接続すると、不具合起こる場合が多いので、複数の端子を持つMIDIインターフェースを使用することが多いです。

USB接続MIDI インターフェース(下記価格は、サウンドハウス価格です。)
YAMAHA UX16  MIDIインターフェース、USB、1in1out  3,580円(税込)
ROLAND UM-ONE  MIDIインターフェース、USB、1in1out 3,600円(税込)
どちらでも同じ様ですね。
MIDI インターフェースは、外部機器用のものです。
もし、ソフトウェアシンセサイザーなどを利用して、ソフト上で曲を仕上げる場合は、MIDIインターフェースは不要となります。

ギター用マルチエフェクター(ギター接続の予定がない場合は不要。)
ZOOM  G1N ギター用マルチエフェクター、電源アダプター付属 ¥4,580円(税込)
ZOOM  G1XN ギター用マルチエフェクター(ペダル付)、電源アダプター付属 ¥5,980円(税込)

ベース用マルチエフェクター(ベース接続の予定がなければ不要)
ZOOM B1 ベース用マルチエフェクター、電源アダプター付属 ¥4,680円(税込)
ZOOM B1X ベース用マルチエフェクター、エクスプレッションペダル付、電源アダプター付属 ¥6,780円(税込)

上記の他に必要な物は、マイクとマイクスタンド、楽器の出来る方は楽器位でしょうかね。後は、モニター用にパワードスピーカー(アンプ内臓)が有ると良いですが、ステレオで代用しても良いでしょう。
高額なステレオ装置の場合は、使用しない方が良いです。急激な過大音などでシステム(特にスピーカー)が壊れる場合が多々あります。)

マイクは、ボーカル以外にも、アコースティック楽器の録音に使えます。

更に、使い勝手を求めるならば、USBオーディオ・インターフェース搭載のミキサーを導入しましょう。
ミキサーのUSBはPCのUSBに接続します。

USBインターフェース・デジタルエフェクター搭載アナログミキサー

BEHRINGER XENYX X1204USB ¥12,500円(税込)
アナログミキサー、8ch、2バス、デジタルエフェクト搭載、USBオーディオインターフェース
BEHRINGER XENYX X1622USB ¥17800(税込)
アナログミキサー、12ch、SUBバス2ch、デジタルエフェクト搭載、USBオーディオインターフェース

XENYX X1622USBの使用記は、ここから開きます。

上記の、ミキサーやマイク、各種エフェクター、アンプ、モニターSPを備えると立派なスタジオ(超ミニなスタジオではありますが)となりますね。

フリーDAW、フリー波形編集ソフトについて。
機器にソフトがバンドルされていない場合や、手持ちに波形編集ソフト・DAWが無い場合は、以下のフリーソフトを利用しましょう。

フリーの波形編集ソフト・DAWなど。
Audacity
trakAxPC
Studio One 2
Music Studio Producer(当サイトでの録音・打ち込みの説明用DAWとして使用します。)

各ソフトの詳細は次回以降で。


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