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小型ベアボーンPC(XS35V)でホームサ−バー構築 − 3

HDD自動マウントと共有の簡単設定(Ubuntu12.04LTSの場合)
前回までベアボーンPCの組み付けや各種設定等を行ない、
ホームファイルサーバーを構築しました。
結果は、十分満足できる物となりました。

しかし、人によっては、家中のPCやDLNA機器から共有できる様にして、音楽サーバーや動画サーバーとして使用したいと思っている方も居られるでしょう。
其処で、音楽サーバーや動画サーバーを構築する方法を記載します。

最初におことわり。)
途中までデータを取るために確認してありますが、最後まで全て完全に確認していないので、もし間違っていたら“ごめんなさい”です。

今回構築するホームサーバーは、DLNAサーバーDAAPサーバーです。
どうせ構築序ですから両方のサーバーを構築してみましょう。

構築例及び動作確認用に使用するOSは、Ubuntuです。(PCも2台必要となります。)
(ルーター設定時にログインユーザー名を確認するには、WindowsのI・Eを使用した方が良いかも?。)
複数台のPCを使用していて、ルーターに接続しLAN構築済みとして進めます。

最初に、サーバーとして使用するためIPアドレスを固定。

なぜIPアドレスを固定?。
PCが通信するためには、IPアドレスを決めて使用します。
このIPアドレスの決定方法は、通常のPCの場合(サーバーで無い)、ネットワーク接続時にルーター内で自動的に割り振られます。この時割り振られるアド レスは、ルーターが空いているアドレスを自動的に割り振ります。従って通常の、Web接続やメールなどはIPアドレスを気にせずに使用できます。自動的に 割り振られるため、PCやルーター接続機器の起動順番など条件によって、毎回同じアドレスが同じ機器に割当てられる訳では有りません。

しかし、サーバーとして使用する場合は、外部(サーバー本体以外から家庭内部・家庭外部を問わずに)から接続する場合は、IPアドレスが自動割り振りとなっていると、接続するたびにIPアドレスが変わってしまうため、サーバーが見つからないという事になります。

其処で、IPアドレスを固定して、毎回同じIPアドレスでアクセスできるようにします。
IPアドレスを固定する方法は、家庭内で使用する場合と、家庭外部からアクセスできるようにする場合では異なります。

家庭外部(モデム・ルーターの外部)から、家庭で構築したサーバーにアクセスするためのIPアドレスの固定は、ISP(インターネットサービスプロバイダ /インターネット接続事業者)が行なう物で個人では行なえません。従ってISPに固定アドレスをもらいますが、有料となります。
無料で使用するには、“ダイナミックDNSサービス”を利用します。これは、ホスト名とIPアドレスを登録しておけば、ホスト名をIPアドレスに変換してくれる無料のサービスです。
ホスト名は、http://www.○○○.co.jp等の“//”以降の部分です。例えば当サイトなら、yamanji.web.fc2.comです。

上記迄で述べた、ISPが割り当てる固定IPアドレスを“グローバルIPアドレス”と言います。

もう一方、家庭内でのみ使用できる固定IPアドレスもあります。
それは、家庭内LANでIPアドレスを固定する方法で、ルーターで設定します。
前者の“グローバルIPアドレス”に対し、こちらは、“プライベートIPアドレス”と言います。
こちらは、家庭内でのみ有効なので、外部からのサーバー接続には使用できません。

今回使用するのは、表題に“ホームサーバー”と有るように、家庭内のサーバーとして構築するため、後者のプライベートIPアドレスを使用します。

IPアドレスを固定。
IPアドレスを固定するために、適当にアドレス設定して良いわけでは有りません。
(ルーターに設定する訳ですが、ルーターには複数台のPCが接続されていますね。)
IPアドレスは、192.168.1.34のように数値が“.”で区切られた4組の数値です。
このうち最後の数値がアドレスを表しており、1から255まで有りますが、1と255は特別に使用されているので、2から254までとなります。通常、上記のうち2から自動割り当てに使用されるので、後半に固定IPアドレスを設定します。

IPアドレス固定手順)

現在の接続情報を確認。(OSはUbuntuを使用)




図1

Ubuntuデスクトップの右上の[↑↓]アイコン(上図の番号1)をクリックすると、上図の様に表示されます。
番号2の“接続情報”をクリック。


図2
上図が表示されるので、赤下線部をメモして閉じます。


図3
Webブラウザを起動して上記(192.168.1.1)のように入力して「Enter」。
(この場合、ルーターメーカー推奨のブラウザ(大概I・E)を開いた方がよいかも?。)



図4
ルーターに設定してある、ユーザー名とパスワードを入力します。
ユーザー名は、マニュアルに記載が有ると思いますが、解からない場合は、ルーターマニュアル指定のブラウザで開くと記載が有ります。
私の使用しているルーターでは、WindowsのI・Eの指定があり、I・Eで開くと。


図5
上記矢印のようにユーザー名の指定があります。
他のブラウザの場合は、表示されません。

パスワードは、ルーターに設定したパスワードを入力します。
ルーターの設定は、滅多に行なわないので、ユーザー名やパスワードは全く覚えていません。
いつも慌ててルーターマニュアルを開きます。
(ルーターマニュアルに、パスワードを書き留めてあるためです。)

ここからは、ルーターにより違うので、マニュアルをよく確認してください。

上図のパスワードを入力して開いた画面で、“詳細設定”(大概この様な項目が有ると思います)を開きます。

“DHCPv4”設定に関する項目を開きます。

ここからは、ルーターによって大分違ってきます。

DHCPサーバー機能で使用するIPアドレスの個数を設定するタイプ。
割り当て個数を253から99や199に変更します。
253は、DHCPで192.168.1.2から192.168.1.254までの253個割り当てられ使用しているということです。
(IPアドレスは、192.168.1.2から192.168.1.254と決められています。)
つまり、全てのIPアドレスがDHCPで使用されてしまっているということなので、割り当て個数を減らして、其の減らした個数分が、固定IPアドレスに使用できるということです。
99や199を指定したのは、例えば、‥.2から99という事は2も含めるので、‥.100となり、固定IPアドレスに割り当てる最初の値は、‥.101となり、解かり易い値となるためです。
若しくは、98や198を指定すると、固定IPアドレスの最初が、100や200となります。
アドレス数値の低い方が、DHCP、指定値より高い方が固定用となります。

使用する固定IPアドレスに使用するIPアドレスを除外範囲として指定するタイプ。
DHCPサーバー機能を有効にして、固定IPアドレスに使用するアドレスを、アドレスの後ろ側(数値の大きい方)に除外範囲アドレスとして指定します。
私の場合このタイプでしたので、〜.200以降を除外範囲として固定割り当てに使用しています。

参考)ルーターによっては、DHCPの開始・終了アドレスが予め254より少なく設定されており、この画面で、個例アドレスを残りのアドレスに指定できるものがあります。
この場合は、例えば残りの範囲の201に設定したとします。(例えば、192.168.2.201)
前記説明では、192.168.1.〜として説明して有りますが、ここでは、192.168.2.〜となっていますが、この値はデフォルトルートの値(例えば、192.168.2.1)を参考にして下さい。
ここで、固定アドレスを指定した場合は、次の固定IPアドレスの設定は読み飛ばしてください。


ここでの設定は、192.168.1.2〜192.168.1.200がDHCP用、192.168.1.201〜192.168.1.254が固定IP用に設定したとして進めます。(割り当て個数で、200を設定)
固定IPアドレスは下記で、192.168.1.201に設定します。

固定IPアドレスの設定
下記例は、Ubuntuで固定IPアドレス(192.168.1.201)を設定下場合です。
図1の番号3の“接続を編集する”をクリック。


図6
上図の様に何らかの接続設定がリストされていると思います。(番号1)
このリストをクリック。
[編集](番号2)が有効になりますので、[編集]をクリック。
現在有る物の他に、別に作成したい場合は、[編集]の上にある[追加]をクリック。


図7
追加する場合には、接続名は、任意の解かり易い名前をつけましょう。
 □ 自動接続するにチェック
[有線]タブ
デバイスのMACアドレス → 右端の▼をクリックして選択
通常は、接続デバイスが1つなので1つしか表示されないので其れを選択。
(“90:FF:23:2F:CD:5B”の様に表示されます。)

[IPv4]タブ


図8
方式の右端の▼をクリック


図9
上図が開くので、“手動”を選択。


図10
アドレス
アドレスに固定IPアドレスとして使用するアドレスを入力。
ここでは、先ほど決めた“192.168.1.201”と入力
ネットマスクは、255.255.255.0と入力。(この値は、図2でメモした、サブネットマスクの値。)
ゲートウェイは、192.168.1.1と入力。(ここの値は、図2でメモした、デフォルトルートの値。)

DNSサーバー(D)に、192.168.1.1。(ここの値は、図2でメモした、第1DNSの値)

“□ すべてのユーザーで利用可能”にチェックが入っていることを確認。

以上を入力して、[保存]をクリックして終了。

図1の切断(図1では、自動イーサネットの下にある。)をクリック。
切断メッセージが表示。

図1の接続設定名をクリックして接続。
(図7で表示されている“接続名(N):”です。)
接続のメッセージ表示。

図1の接続情報をクリックし、図2の接続情報の確認
(特にIPアドレスが192.168.1.201なっているか確認)

以上で固定IPアドレスの設定終了。

DAAPサーバー/DLNAサーバーの構築

(ここから先は、正確な画像が有りません。)

サーバー構築に必要なアプリのインストール

DAAPサーバーに必要なアプリ
“Tangerine”と動作確認に使用する“miro”です。

DLNAサーバーに必要なアプリ。
“miniDLNA”と動作確認に使用する“XBMC”です。

手順
Tangerineのインストール
Ubuntuソフトウェアセンターで、“tangerine”と検索してインストール。

Tangerineの設定
Dashで“tangerine”で検索して起動。
一番上の“□ Enable music sharing”にチェックを入れる。
中ほどの、“◎ Select folder”を選択。
その下で、ミュージック共有フォルダを選択。
  リストに無いフォルダは、“その他”からたどって選択。
  選択したフォルダには、共有設定をし、予めサンプルミュージックファイルを入れて置いてください。


miniDLNAのインストール
Ubuntuソフトウェアセンターで、“minidlna”と検索してインストール

miniDLNAの設定
(ここは、端末を使用し、nanoを起動します。)
端末を起動。([Ctrl]+[Alt]+[T])

ログイン名@ PC名:〜$ sudo nano /etc/minidlna.conf
[ sudo] password for ログイン名:
 
図11
上図1行目の水色部分を入力して[Enter]
2行目で、パスワードの入力を要求してきますが、パスワードはPCログインパスワードを入力すれば良いのですが、キー入力しても画面上は何の変化も起きませんが、キー入力は認識されていますので正しく入力して[Enter]キーを押してください。
ファイル名やパスワードに間違いが無ければ、nanoで“minidlna.conf”が開きます。

 :略
# media_dir=opt
media_dir=A,/home/ホームフォルダ名/ミュージック
media_dir=A,/home/ホームフォルダ名/ビデオ


:略
図12
(マウスでのカーソル移動は出来ませんので、キーボードの“←↑↓→”キーで目的の場所まで移動します。)

上図2行目の“media_dir=opt”とある行を探し、先頭に#を入力します。(#はコメント行となります。)
3行目と4行目を入力します。
ここでは、ホームフォルダ(ユーザーの)のミュージック/ビデオを指定していますが、もし名前を変更してある場合は、其の名前を入力します。
ホームフォルダ名は、ホームフォルダーアイコンをクリックして開き、“システムファイル”をクリックして開き、更に“システムファイル”の中の “home”フォルダーをクリックして開いたときに表示されるホームフォルダに表示されているフォルダー名です。(左側ペインに表示される“ホーム”フォ ルダなのですが、パスで指定する場合の名前とは違っています。)

他のフォルダを指定する場合は、フルパスで指定してください。

入力が終わったら、保存します。
 キーボードで[Cont]+[O]を押す。
画面下2行のコマンド表示部の直ぐ上に“書き込むファイル: /etc/minidlna.conf”と表示されるので、確認後に[Enter]で保存される。

nanoの終了
 キーボードで[Cont]+[X]を押す。
nanoが終了して端末に戻ります。

端末からMiniDLNAをスタート
 ログイン名@PC名:〜$ sudo service minidlna start
[sudo] password for ログイン名:
パスワードを入力

 miniDLNAを終了させる場合は、“stop”
ログイン名@PC名:〜$ sudo service minidlna stop

ログイン名@PC名:〜$ exit  ← 端末の終了

図13
上図の1行目の“〜start”を実行し、パスワード入力後、エラーが表示されなければ良いです。
“〜start”を実行すると、最終行に“ログイン名@PC名:〜$ ”と表示されますが、其の前行に、エラーに関する表示が無ければ良いです。
エラーは、図12で表示したフォルダは無い旨のメッセージが表示されます。
もし、エラーが起きた場合は、図12で指定したフォルダのパスや名前が間違っています。
上図のコマンド文に間違いが有る場合は、“そのようなコマンドは無い”旨の表示がされます。

上記までで設定した、DAAPサーバーとDLNAサーバーの動作確認をします。
なお、上記で設定したフォルダには、予めサンプル用ファイルを入れておき、共有設定も行なって置いてください。
ミュージックフォルダには音楽を、ビデオフォルダには動画をサンプル用として入れておきましょう。

動作確認
※ ここらは、サーバーとは別のPC(OSはUbuntuとして進めます。)でアクセスして確認します。

確認アプリのインストール(既にインストール済みの場合は、一読のみ)

DAAPサーバー(Tangerine)の動作確認には“miro”を使用。
Ubuntuソフトウェアセンターで“miro”で検索
検索結果の”miro”をクリック。
[詳細情報]をクリック。
開いたページの下のほうにある、
  □ Avahi Apple Banjour compacibility library(libahi-compact-libdnessd1)
にチェックを入れます。
[更新適用]をクリック
更新完了後に、[インストール]をクリック。

DLNAサーバー(miniDLNA)確認には“XBMCメディアセンター”を使用。
Ubuntuソフトウェアセンターで“xbmc”で検索
[インストール]。

[xbmc]で検索すると複数表示されます。
今回使用するのは、
“XBMCメディアセンター”
下側に、Manage and view yor media
と記載の有る一番上のものです。
他のMultimedia等は、有料でリストの右端に$○○表示があります。

動作確認
DAAPサーバー(Tangerine)を“miro”で動作確認します。
Dashで“miro”で検索して起動。
初回起動時は設定画面が]表示されますが、デフォルトのまま進みます。
開いたmiroの画面に、
 ▼<> 接続 とあるので、▼をクリック。
  (m)(miroマーク) サーバーのユーザー名's Music と音楽サーバー名が表示されれば良いです。


DLNAサーバー(miniDLNA)を“XBMCメディアセンター”で確認します。
Dashで“xbmc”で検索して起動。
開いた画面で、[VIDEO]→[Files]→[Add Videos]→[Browse]→[UPnP Devices]とクリックし、“DLNA Server”が表示されればOKです。

“xbmc”の日本語設定は、[System]→[Settings]→[Appearance]→[Skin]→[Font]
 “Arial based(ベース)”を設定
[International]→[Language]→[Japanese]
とすれば良いはずですが、ここは確認していません。間違っていたらごめんなさい。

以上で設定終了。

前出の“DAAPサーバー/DLNAサーバーの構築”以降の画像が有りません。サーバー構 築後、他の設定やアプリのインストールを行い、不要アプリやファイルの削除を繰り返しましたが、間違って重要なファイル(フォルダかも?)を削除してし まったか、移動してしまったようです。なぜこの様な事になったのかというと、問題はマウスとキーボードでした。共にワイヤレスを使用していますが、其れ等 の受信機をPC後面取り付けていました。この場合、直ぐ隣にコンセントやACアダプターがあり、このため動作不良となる場合があります。マウスにいたって は、動いたり動かなかったり、クリックしても機能しなかったり、カーソルがあちこちに飛んでしまう場合が有るのを強引に使用していたため、システムファイ ルを開いていたとき、管理者権限で開いていたので、何らかのフォルダやファイルを削除してしまったり、又は、移動してしまった可能性があります。(カーソ ルが飛んだりしていたので、どのフォルダかファイルか確認できていませんでした。不完全な動作を甘く見て、マウスをいい加減にクリックしていたもので。) 再起動したら、まともに動かない。と言うことで再インストールしましたが、この時うっかり、前もってサーバー構築時の画面ショットを救出しておくのを忘れ ていました。ので画像は全部なくなりました。通常、画面ショットは、別パーティションの指定フォルダに保存するのですが、此の時は、システムのピクチャに 入れていました。なお現在は、キーボード・マウス共にワイヤレス受信機はPC全面に取り付け直しましたので順調に動作しております。(最初から、こうして 置けば良かった物を!。)

機会があったら、再度、このページを書き直します。

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