ホームへ  サイトマップ

小型ベアボーンPC(XS35V)でホームサ−バー構築 − 1
(ファイルサーバーを構築)

現在7台ほどPCを所有しています。
娘の部屋(置き場所を借りている)に置いてある4台も含めると合計11台ほどになります。
これでも、友人に譲ったりしたので、少なくなった方です。(以前自作に邁進していたもので!。)
此れ等の内、常時稼動状況に有るのは4〜5台ほどです。

複数台のPCを使用している場合に問題となるのがデータの同期です。
PC毎にデータを管理していると、PCによってデータの内容が違ってきてしまう場合が有ります。

各PC でのデータの遣り取りをUSBメモリなどで行なっている場合は、どのPCのデータが一番新しい物か直ぐに解からない場合や、多量の類似データがストックされてしまったり、勘違いで新しいデータを消してしまったりと大変です。

以前は、各PCをLAN接続してあるので、ファイルの共有で何とか凌いでおりました。
其々のPCは、OSがマルチブート(殆どは、デュアルブート)+ 其々のOSに仮想を設定としてありますので、各OSでデータの同期を取ることは大変です。
また、ファイルの共有で同期を取るためには、各PCを起動しておかなければなりません。

かなり以前からDropboxを使って、完全な同期を取りたいものは、其処に保存していました。
Dropboxって、使って見ると物凄く便利ですね。もう以前の様なファイルの共有での同期は不便ですね。
しかし、Dropboxにも欠点があります。容量が小さいことです。私の場合、無償バージョンなので、2GBしか使えません。

と言う事で、BuffaloのLinkStationの1TBのLAN接続HDDを導入しました。これは、1TB容量のDropboxみたいな感じで使用できるのでとても便利です。
が使用している間に気になる点も出てきました。
起動中に停電などで電源が切れてしまうと、ファームウェアが壊れ、ファイルが開けなくなり、再度ファームウェアをインストールしなおさなければ成らなくなると言う事もあります。
あと、バックアップを取るためには、PCを起動しておいてHDDに取らなければ成りません。これもLinkStation本体の起動のみでは出来ないのも不便ですね。

以上を踏まえて考えた結果、ファイルサーバーを作る事にしました。
ホームファイルサーバーですので、作成したPCに“Samba”を導入するだけなので簡単です。
サーバー構築の条件として、省エネである事を第1として考えました。

現在使用中のPCでは、省エネという点では問題があります。

新規作成する事にし候補に上ったのが、ARMボードPCと、小型ベアボーン(Atom)です。
色々検討した結果、ShuttleのXS35V3(AtomデュアルコアD2700(2.13GHz))で作成する事にしました。これなら、消費電力20W位で稼動可能です。

ShuttleのXS35V3に追加で必要なものは、メモリ・HDD・光学ドライブとなりますが、消費電力を考えて最小構成とし、本体とメモリ、及びHDDのみの構成とします。
光学ドライブを使用しない場合は、HDD増設ブラケット(別売)を使用すると、HDDが合計2台使えるようになります。

早速、本体XS35V3とメモリ4GB、及びHDD1TB(2.5’)を購入しました。
光学ドライブは購入しませんでしたが、XS35V3単体でCDリッピング等が出来るので、有った方が良いかもしれません。
2013/1現在、XS35V3は販売終了品です。ネット検索しても中々見つかりません。型番がXS36Vは幾つか見つかります。またXS3500も有りますが高価(¥45000弱)で、こちらは現行品なのでしょうか。

ネットを検索していたら、Amazon で見つけました。値段は¥15000弱でした。序に、4GBメモリ(¥1720)とHDD(日立-1TB¥7000弱)も購入。

  
XS35V3 前面          側面(長さ約250mm)        後面(幅約38mm)


ShuttleのXS35V3へのインストール。

今回の、ShuttleのXS35V3へインストールできるOSは32bit版のみ対応で、64bit版はインストールできません。
Shuttleのサイトを覘くと、XS35V3やXS36Vは、64bitOSで使用できない旨が明記されています。
(XS35GS V3には、この記載が見当たらないので、もしかしたら64bit版OSで使用できるのかも?。)

使用OSは、Ubuntu112.04LTSの日本語Rimix版を使用します。
(日本語Rimix版は、32bit版のみとなります。)
今回は、光学ドライブを使用出来ません(購入して無い)ので、手持ちのUSBメモリからインストールを行ないます。

私の場合は、殆どの場合Linuxを使用するのが多く、Linuxマシンがある事が当然と思っていましたが、これは私の場合の話であって、Windowsマシンしか使用したことが無い(Linuxをインストールしたマシンが無い)人の場合も考えて、Windowsマシンで作成できるように考え、“LinuxLive USBCreator”でのライブUSBメモリを作成を行ないます。

なお使用OSは、現時点では、32bit版OSとなると、Linux(Ubuntu日本語版を予定)しかないですね。
Win7HPの32bit版という手も有りますが有償となりますし、Win7Starter(32bit専用)は機能が限定されているので、ここではパスしたいですね。

インストールに必要なソフトのダウンロード。

OS
Ubuntu 12.04 LTS 日本語Rimix版(デスクトップ版)(無償・殆どのLinuxディストリビューションやアプリは無償です。)
サーバー版もあるがCUI操作(コマンド入力による操作)となるので、WindowsユーザーはGUI操作(マウスによる操作)で慣れており、CUI操作には余り慣れてないと思うので、ここではインストール事例として、デスクトップ版の12.04LTSをインストールしてみます。

LTS(Long Term Stable Relese)版は2年ごとにリリースされ、リリース後のサポート期間が5年ある。
12.04より前までのLTS版は3年間(サーバーは5年)のサポートでしたが、12.04LTSからは、サーバー版と同じく5年と成りました。12.04は2017/4までサポートされます。
なお通常のバージョンは、半年毎のリリースですが、サポート期間は1年半となります。


下記から、ダウンロード
http://www.ubuntulinux.jp/download/ja-remix



上図下線の12.04-Desktop(CDイメージ)をダウンロードしましょう。(若しくは最新版の場合も同様にCDイメージ)
(サーバー使用なので、長期サポート版を使用します。)
ファイル名“ubuntu-ja-12.04.1-desktop-i386.iso” (700MB強)


さて今回は、OSのインストールに光学ドライブを使用できませんので、其れに変わる方法を取らなければなりません。
別PCにHDDをつないで、インストール作業後今回のPCに取り付ける方法等も有りますが、今回はライブUSBメモリを作成して、Ubuntuをライブ版で起動して、其処からインストールする事にします。

ライブUSBメモリの作成

今回は、ライブUSBメモリの作成には、“LinuxLive USB Creator”を使用します。
LinuxLive USB Creatorのダウンロード
 http://www.linuxliveusb.com/en/download
LinuxLive USB Creatorのインストール。

ライブUSBメモリの作成。
今回は、ライブUSBメモリの作成には、“LinuxLive USB Creator”を使用します。
 http://www.linuxliveusb.com/en/download

今回は、WindowsPCで“LinuxLive USB Creator”を使用して作成しましたが、詳細は、ページ“ライブUSBの作成”をご覧下さい。こちらには、Windows用“LiLi USB Creator”での作成以外にも、Linux用“UNetbootin”での作成方法もあります。

参考)ライブUSBメモリの完成時に!。
私の場合、LiLi USB Creatorで、ほぼ作成が終った頃“ウィルスが発見されました”の旨のメッセージが表示されたので、このメッセージを消したとたんに“LiLi USB Creator”が終了してしまいました。“これは失敗か?”と思いましたが、USBメモリの内容を見ると大丈夫なようです。ダメ元で使用してみることにします。(結果は無事使えました。)

機器の接続。
キーボード、マウス、LANケーブル、PCの電源と接続しました。
しかし、モニターが有りません。他のPCとつなぎかえるのは面倒です。予備モニターが2階にあるのですが面倒です。其処で、TVを使用することにします。

早速PC本体にUSBメモリをセットして起動してみます。
[F7]キーを押し、ブートメニューでUSBメモリを指定し、Ubuntuのライブ版が起動。

Ubuntuのインストール
“試してみる”と“インストール”の2つが表示されますが、直ぐにインストールを開始します。

Ubuntuインストールが無事終了。

再インストール憂き目に!。
インストール終了後、各種設定を始め、“追加のドライバー”(プロプライエタリドライバー)の設定を有効にしたところ、ブラックアウトしたままとなってしまいました。

USBメモリーから起動、再インストール。

モニターとしてTVを接続していましたので此の為かと思い、別PCのPCモニター(4:3)に一時的に変更して、再度“追加のドライバー”の有効を試みてみました。
やはり、途中でブラックアウトしたままになり、かなりの時間放置しましたが、HDDも動いていないようなので電源を落とし再起動してみたところ今回は起動可能でした。
しかし、画面表示は4:3のサイズですが、全面表示されず左上を基点に縮小表示されてしまいます。
“追加のドライバー”は、あきらめて無効にしたところ、1280x1024(5:4)で表示できました。(勿論1024x768の方も正常に表示されます。)

画面表示の問題。
上記で使用したモニターは、別PCで使用するため、前の接続のTV接続としました。
“追加のドライバー”が有効に出来ないため、解像度を上げても、1920x1280の5:4の表示となってしまい、画面両端が黒バックのままとなります。しかし、TV画面が大きいせいか結構使えます。
“取り合えずファイルサーバーとして使うので此の儘でも良いか!。”(殆んどモニターは使用しなくても良い。))

その他の設定
幾つかの設定を行い、その後“GParted”で、HDDの残りのエリアにパーティションを作成します。
今回は、500GBと300GBのパーティションを追加作成しました。
この作成したパーティションに、ファイルサーバーとして使用するデータを保存します。

作成したデータ用パーティションにフォルダーを作成してデータ(ファイル)を保存し、其のフォルダに共有設定をします。
この時、まだ“Samba”がインストールされていない場合は、“共有に使用するSambaがインストールされていないので、インストールするか?”の旨のメッセージが表示されるので、メッセージに従ってインストールします。(勝手にインストールしてくれます。)

他のPCを立ち上げて、全てのPCの其々のOSからアクセス出来る事を確認します。
Windowsなら“ネットワーク”、Ubuntuなら“ネットワークの表示”でアクセスできます。
接続時にパスワードの入力を要求されので、XS35V3のUbuntuに設定してあるパスワードを入力します。

以上で全て無事終了。

LinkStationのデータや各PCの同期が取れていないデータをXS35V3にコピーします。
現在500GBのパーティションに250GB、300GBパーティションに200GB程コピーが進みました。

以上で、省エネPCでのファイルサーバーの構築の終わりです。

家庭内ファイルサーバーですが、家庭内のPCに余り詳しく無い方でも使用できるように、PCの電源を入れれば、後は何の操作もしなくて済むように、PC起動時にHDDの自動マウントが設定してあると良いですね。

参考)
USBワイヤレスマウスが使えない!。
古いUSBワイヤレスマウスを使ってみたところ、再起動すると機能しません。レシーバー側(PCのUSBに接続してある方)を抜き差しすると使えるようになります。起動する度に、一々抜き差しするのは面倒なので使用中止。
現在市販されている(若しくは最近販売されていた物)物に変更した処、この問題は起きませんでした。

次回に、HDD自動マウントと共有(簡単設定)等の設定を行います。

  1 >> 2

ページトップ
inserted by FC2 system