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パーティション操作 Linux GParted編

Linux GParted

注意)
パーティション操作は、一つ間違うとシステムに重大な障害を及ぼします。
十分に注意を払って、自己責任で行って下さい。


GPartedはLinuxに搭載されているパーティション操作アプリですが、Windowsでパーティション操作を行う場合に比べると、大変使い易く機能的も優れています。

パーティション操作で、例えばWindows7では、自分自身を起動しておいて、自分自身のパーティション変更を行うことになりますが、自分自身のパーティション変更を行う事は余りお勧めできません。
例えば、Linuxディストリビューション(Ubuntu等)等のOSをライブ起動*1しておいて、ライブ起動状態でのパーティション変更をお薦めします。(自分自身を変更すると、トラブルが生じた場合に対処する事が出来ない恐れがあります。)

*1 ライブ起動は、PCのHDから起動しなくとも、CD/DVDやUSBメモリから起動する方式です。HD起動に比べると、特にメディアからの読み込み動作が遅くなります。

今回は、Linuxディストリビューションの“Linux Lite”の“Gparted”を使用しています。
実際に使用する場合は、一般的な“Ubuntu”等を使用した方が良いでしょう。(基本的操作は同じです。)
なお、ディストリによって、画面表示やカーソル及び機能が異なる場合がありますが、使用方法は大体同じです。

以下の記載では、何もない状態(パーティションテーブルが無い)から始めますが、必要な場所から初めて下さい。

GPartedの起動。
Ubuntuを起動する場合は、“試す(Try)”で起動します。(“試す(Try)”でライブ起動。)
左側に表示されているランチャーの上から2番目のアイコンが、“GParted”です。
又は、Dashで“Gparted”で検索。(DashのSysrem→Gparted Partition Editor)

ディストリによって、“GParted”の名前が違う場合があります。
例えば今回使用した“Linux Lite”では、“Partition Drive”(Systemにあります。)となっています。
なお、“Linux Lite”では英語表記でしたが、日本語ディストリでは日本語表記となる場合が多いです。

GPartedでのパーティション操作。

GPartedの画面構成。


 図 1

既に何かパーティション設定してある場合は上図の様に表示されます。
(4、5、6の表示は有りません。またサンプルとして作成したので、OSのインストールはしてありません。)

パーティションが設定されていない場合は、図2を参考にして下さい。

1:設定を間違えた場合にクリックすると元に戻ります。
2:“適用(Apply)”。全ての設定終了後にクリックして下さい。
  ここをクリックせずに終了した場合は、其れまでの設定は反映されません
3:グラフ表示部。ここか、次(4)のリスト部で選択、又は右クリックで操作を行います。
  今回使用した“Linux Lite”では、右クリックから行います。
   
参考)ディストリのインストール途中でのパーティション設定では!。
   “+(追加・Add)”や“−(削除・Del)”等のボタンが表示されています。

4:リスト表示部(グラフ表示部と同様です。)
5:設定リスト表示部。
  設定した項目が順に表示されます。
6:設定した項目数が表示されています。

全ての設定終了後は、番号2の“適用(Apply)”を必ず行って下さい。
設定確定するために、上図矢印の“適用”アイコンをクリックします。作業終了前に必ず実行してください。
(中止する場合は、そのまま終了して、終了時のコメントで“適用しない方”を選択してくださいください。)

参考)/dev/sda○について。(○の部分は、数値)

“/dev”は、デバイスを表しています。

“/sda○”の“sd”はHDを表しています。

“sda○”の“a”の部分は、HDのドライブ番号を表し、1台目のHDは“a”、2台目のHDは“b”の様に、順にa、b、c、・・のように添付されます。

○に入る数値は、パーティション番号を表しています。
数値は、1から順に添付されますが、基本パーティションが1つしかない場合でも、論理パーティションには“5”から添付されます。
1〜4までは基本(Primary)パーティションを表し、5〜は、論理(Logical)パーティションを表しています。
(基本(Primary)、論理(Logical)については、パーティション設定の設定項目に記載。)
例えば、上図の番号2の右の“/dev/sda(53.44GiB)”とあるのは、1番目(sda)のHDを対象にしていることを表します。
同様に、番号5の作成予定リストの/dev/sdaも同様に1番目(sda)のHDが対象であることを表しています。




何も無い状態(パーティションテーブルも無い)から始めた場合。

一度でも、パーティション操作を行っている場合は、パーティションテーブルは作られています。

複数のパーティションが作成してある場合で、全てを削除したい場合は、一つ一つ削除するのではなくパーティションテーブルを作り替えてしまった方が簡単です。

パーティションテーブルが無い場合や、パーティションが全く設定されていない場合は。


 図 2

上図の様に表示されます。上図の様に表示されている場合は、パーティションテーブルがありません。(矢印に注目)

ここで、パーティションを“New(新規作成)”で作成しようとしても。


 図 3

上図の様に、パーティションテーブルが無い旨の警告が表示され作成できません。
パーティション作成前にパーティションテーブルの作成を行います。


 図 4

“Device”→“Create Patition Table”をクリック。


 図 5

全てのデータが無くなる旨の警告が表示されます。「Apply」。


 図 6

図2と比べると、矢印部分の表示が無くなっているのが解ります。


・ここからは、パーティション作成が始まります。
・パーティションが何も設定されていない場合。

1)1つ目のパーティションを設定。


 図 7

グラフの範囲内、又はBのリスト上で右クリック。
“New”をクリック。
 (ディストリのインストール途中でのパーティション設定では、「+・Add・追加」等をクリック。)

パーティション設定画面の設定項目の説明


 図 8

● Free space preceding:前方の空き領域(グラフ左側)指定します。(通常は、0で良いでしょう。)

● New size:作成するパーティションのサイズを指定。

● Free space following:後方に空き領域を作成します。
           “New size”指定した残りが表示されます。
● Align to:表示単位を指定します。(通常は、MiBで良いでしょう。)

● Create as:作成するパーティションのタイプを指定します。
   ・Primary(基本)Partition
      Primary(基本)は最初のパーティションに指定しなければなりません。
      最大4つ作成可能です。
      (拡張)を使用する場合は、基本の4つ目のパーティションは、(拡張)を指定する事。
   ・Logical(論理)Partition
      Logica(論理)は、Extended(拡張)の中に作成されます。

   ・Extended(拡張)Partition
      Extended(拡張)は、Logica(論理)を作成する場合に指定します。

● File system:フォーマットのタイプを選択します。
   ・Wnidows用なら、“ntfs”や“FAT”等を指定します。
   ・Linux用なら、“ext4”や“ext3”等及びSwapを指定します。
      現在の大概のディストリでは“ext4”が良いでしょう。
      Swap用の場合は、“Swap
*2”を指定します。

● Label:パーティションに付ける名前です。(ここは、未設定でも良いです。)

各設定をしたら、「+Add」。

*2 Swapは、メモリを使い切ってしまった場合に、一時的にHDをメモリ替わりに使用する場所です。
Swapが無いと、メモリを使い切ってしまった場合に、カーネルは動作中のアプリなどを勝手に強制終了してしまいます。
当然其れまで使用していたデータは無くなってしまいます。
是れを避けるためにもSwapは設けておいた方が良いでしょう。
Swapの容量は、搭載メモリと同量から2倍程度の値で設定します。
また、Swapを使い切った場合も、同様な結果となります。


グラフ部操作例



 図 9

上図の様にグラフの端にカーソルを合わせると、“←→”アイコンに変わるので、そのままドラッグするとサイズ変更ができます。
ドラッグして変更した場合は、下のリスト部の値も同時に変更されます。
グラフで大凡の値を設定しておいて、端数はリスト部で修正すると数値入力の桁間違いを起こし難いでしょう。
左端・右端の何方でも有効です。
左端を縮小(右側)方向にドラッグドラッグした場合は、前方に空き領域が作られます。
右端を縮小(左側)方向にドラッグドラッグした場合は、後方に空き領域が作られます。



 図 10

グラフの設定パーティション内にカーソルを合わせると、上図Aの様に“十字”カーソルに変わります。
この状態では、上図の様に前後に空き領域がある場合は、“十字”カーソルの状態でドラッグすると、前後に移動できます。
Aを移動すると、リスト部前後の値(1’と 2’)も変わります。

2)1つ目のパーティション作成結果


 図 11

1)で、容量を50.8GB、作成パーティションのタイプに“Primary(基本)、ファイルシステムに“ext4”、Labelに“Ubuntu”を設定して作成した場合は、上図矢印のようになります。
上図で、後方に若干の空き領域を残してあるのは、Swap用に残してあります。

3)Swapを作成


 図 12

グラフの空き領域、又は、空き領域のリストを右クリック。
“New”をクリック。


 図 13

容量は、残り全部を指定します。
Crate asは、Primary/Logicalのどちらでも構いません。
(今回は2つのパーティションしか作成していないため。)
重要)Filesystemは、“linux swap”を選択して下さい。

以上で、「+Add」。

4)確定(適用)を実行


 図 14

上図の様に2つのパーティションが作成されました。
“作成されました。”正確な言い方ではありません。
重要)ここまでの設定は、作成予定が設定されただけで、確定のための実行されてはいませんので、ここでGPartedを閉じてしまうと設定は反映されません。
設定を確定するために、上図矢印の“適用”アイコンをクリックします。作業終了前に必ず実行してください。
(中止する場合は、そのまま終了して、終了時のコメントで“適用しない方”を選択してくださいください。)
作成完了後(適用後)は、リスト部下段の表示はなくなります。


これで、HD(51GBのHD。記載のために設定したのでHD容量は適当な値です。)に、2つのパーティションが作成されました。
今回の設定は、2つ目のパーティションはSwap用なので、実際にOSをインストール出来るのは、1つのパーティションのみで、シングルブート方式の設定となります。
デュアルブートしたい場合や、シングルブートでもData用パーティションを設けたい場合は、1つ目のパーティション設定の時に容量を小さくして、2つのパーティションとSwapパーティションを儲けるようにします。


・Extended(拡張)を使用して、複数のパーティションを儲ける場合。

Primary(基本)Partitionのみを使用して、5つ目のパーティションを作成しようとしたら、どうなるでしょう。


 図 15

5つ目のパーティションを作成しようとすると、上図の様に“PrimaryPartitionは、4つまでしか作成できません。”と警告されます。
Create前の警告ですので、“Create as”で“拡張”の指定もできません。
つまり、5つ以上のパーティションを作成する場合は、4つ目のパーティションには、Extended(拡張)を使用して、Logica(論理)を作成しなければならいということです。
Extended(拡張)パーティションは、Logica(論理)パーティションを収める入れ物だと思ってください。
Extended(拡張)は、1つだけ指定できます。
実際には、Extended(拡張)パーティションの中に、Logica(論理)パーティションを作成していきます。


 図 16(グラフ部のみ表示)

例えば、上図は、基本パーティション3つ(1、2、3)と論理パーティション2つ(4、5)を作成した場合です。

上図の4と5に注目してください。
4と5の論理パーティションの周りは水色で囲まれ、2重になっていますね。
(1、2、3の基本パーティションは1重の線ですね。)
この外周の水色の部分が、拡張パーティションであることを表しています。
拡張パーティションの中の4又は5は紺色の線で囲まれていますが、これが論理パーティションであることを表しています。
(各パーティションの色は、パーティションタイプ(フォーマット形式)で色が変わります。)

なお確定後のリスト部の表示には、1→sda1、2→sda2、3→sda3、4→sda5、5→sda6と表示されます。
(論理パーティションは、5から添付されます。)


・既にパーティション設定がしてある場合。


 図 17

例えば、上図の様なパーティション設定がしてあったとします。
上図の番号1に矢印で示す黄色のゾーンが有りますが、此れはデータが有る範囲を示しています。
1の場所を縮小する場合は、この黄色のゾーン(データのある場所)以下にする事は出来ません。
実用的には、特にOS領域の場合は、このデータ領域と同量以上の空き領域を設けておいた方が良いです。
2・4・5は、データが無い空の状態です。
2は基本パーティション、3は拡張パーティション、4・5が論理パーティションを表しています。
リスト部に“○’”で詳細が表示されています。

パーティションを削除


 図 18

例えば、2(sda2)を削除するには、クラフ部の“/dev/sda2”又はリスト部(共に
印)で右クリックして、“Delete(削除)”をクリックすると/dev/sda2が削除されます。
(もしサイズを縮小する場合は、“Resize/Move”をクリックし、表示された画面(図13を参考に)で、リサイズを行います。)

注意)各パーティションがマウントされた状態では変更できませんので、予め“Unmount”(上図ショートカットメニューを参照)して下さい。Swapの場合は、Swapを無効にしてから作業してください。
例えば、選択したパーティションがマウントされている場合は、“Unmount(アンマウント)”をクリック。


上記のように2を削除すると。


 図 19

上図のようになります。(グラフ部のみ表示)

例えば、LinuxディストリのUbuntuをインストールしてメインOSとして使うとします。
更に、Swapも設けたいので、現在の空き領域では足らないと仮定します。
其処で、/dev/sda1(例えばWinXPがインストールされているとします)の領域は、十分に空き領域の余裕があるので縮小する事にします。

パーティションの縮小


 図 20

上図のグラフ部又はリスト部の
印で右クリック。
1の“resize/Move”をクリック。


 図 21 (参考図)

上図のように、端をドラッグして縮小します。


 図 22

上図のように、縮小しました。
1のデータ領域(黄色のゾーン)の2倍強まで縮小しました。
結果的に、2の空き領域が拡大しました。
後は、空き領域に必要なパーティションを作成しましょう。


・論理パーティションの操作

拡張パーティションの作成。

図15のところでも記載したように、基本パーティションは5つ以上は作成することは出来ません。
従って遅くとも、4ツ目には拡張パーティションを指定しなくてはなりません。。


 図 23

上図は既に3つの基本パーティションが作成されています。
従って此の後のパーティションのパーティション作成は、拡張パーティションを作成して、其処に論理パーティションを設けることになります。

上図のグラフ部又はリスト部の空き領域の
印付近で、右クリック。
“New”をクリック。


 図 24

“Create as”の欄をクリックして、“Extended Partition”を選択。
(“New size”(容量)は残しておいても意味がないので、指定できる最大容量(デフォルトで表示)を指定。)



Aの様に“extended(拡張)”パーティションが作成されました。
この拡張パーティションの中に“Logical(論理)”パーティションを作成します。

A又はA'で右クリックし、表示されたショートカットメニューから“New”をクリック。


 図 25

上図の番号1近辺にカーソルを合わせ、“←→”カーソルになったら、2の点線付近までドラッグします。
ドラッグ時には、2’にも値がリアルタイムで表示されるので確認しながら行うと良いでしょう。
3の“Create as”で、“Logical(論理)Partition”を選択します。(ここ重要)
4の“File system”(フォーマット形式)は、Linuxなら“ext4”または、Swap用なら“linux swap”を選択。
Windowsとのデュアルしてある場合に、Windowsと兼用のデータ用パーティションを作成するなら、“ntfs”を選ぶのが良いでしょう。
確定したら、「+Add」。

拡張パーティションの残りの空きエリアを選択して、残りをすべて上記に習って論理パーティションに設定します。


 図 26

上図のように、4・5の論理パーティションが作成されました。

論理パーティションの削除


 図 27

図27の様な拡張・論理パーティションが設定してあったとします。
“sda5”とある論理パーティションを削除してみましょう。
グラフ部又はリスト部の
印近辺で右クリック。
“Delete”をクリック。


 図 28

上図矢印の様に削除され、空き領域となりました。

同様に、残った論理パーティションも削除してみましょう。

拡張(Extended)パーティションの削除


 図 29
上図のリスト部の2(extended)を右クリック。
上図1の外周の破線部の右クリックでも同様ですが、範囲が狭いので2の方が楽でしょう。
(1の破線の中(グレー部分)でクリックしたのでは、論理パーティションの設定になります。)

“Delete”で、拡張パーティションが削除されます。

拡張パーティションの縮小・拡大

拡大

図27の様に拡張パーティションの隣に空き領域がある場合は、図29の様に選択して“Resize / Move”をクリック。


 図 30

拡張パーティションの隣に空き領域がある場合は、端をドラッグして拡張パーティション領域を拡大することができます。

縮小


 図 31
拡張パーティション内に空き領域がある場合は、矢印の様にドラッグして拡張パーティション領域を縮小できます。
Bの領域よりも小さくはできません。
矢印方向に縮小したい場合に、AとBが逆のA(論理)とB(空領域)場合は、AをBまでドラッグ移動してから縮小します。

論理パーティションの縮小・拡大・移動

操作方法は、基本パーティションの場合と同じです。

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