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ミニスタジオを作ろう 17


曲を作ってみよう 11 (バッキング打ち込み編 3)

これで大凡のパートは出来ましたが、何となく物足りないと思いませんか?。

バックに薄くパッド掛けてみましょう。パッドはバックに、弦楽器やシンセなどで、長い音(全音符)又は複数の小節に渡り、コード進行に沿って、薄く掛けるのがよいでしょう。(複数小節跨る場合はピアノロールの場合は、音長を伸ばせば良いだけですが、スコア入力の場合は、次の小節に同音程で入力して、タイでつなぎます。)

パッド用トラックの作成。


図16
4・5トラックをパッド用に当てます。
ここでは、2つのトラック使って、L/R別の音色を割り当て、PANを其々左右いっぱいに振ってしまいます。
トラック4は、R(右)用で、音色は、“93:Bowed Glass”、“Pan:127”としました。
トラック5は、L(左)用で、音色は、“90:Warm Pad”、“Pan:0”としました。
Vol(ボリューム)は、後で曲を聴きながら調整してください。


図17

楽器(声も含め)などで和音を弾く場合、Cコードを引く場合、上図1のような和音で弾くのをクローズドボイシング、2のように1オクターブ以上の音域を弾くのをオープンボイシングと言いますが、パッドでも同様に入れます。オープンボイシングは、上図の2の場合は、Eをオクターブ転回させていますが、この様に1オクターブ以上の音域を使用します。

3は、Cの和音(通常表記の1オクターブ上)ですが、今回は、L(トラック5)には、図17の4のように入れます。図17の4は、CG(1度・5度(ルートと第3音))を入れますが、Gは転回してオクターブ下に入れます。R(トラック4)には、CE(1度・3度(ルートと第2音))を入れます。(ここでは、下のGから上のEまでの長6度でクローズドボイシングとなります。)

コードやコード進行によって、オクターブ上げ下げが違いますが、小節の繋がりとしては、音程が大幅に上下しない方がよいでしょう。
其々を、各小節の頭に全音符で入れます。(小節内に複数のコードが有る場合は、コード進行に沿って、1〜2音程度の変更で進行させましょう。又は、短いコードや裏コードを使用している場合は、省略しても。)

聞いてみましょう。
各トラックの再生音量は、ミキサーで各パートを調節して聞きましょう。

ドラムのフィルを入れてみよう。
大まかに完成しましたが、所々味気ないですね。其処で、ドラムのフィル(Fill In)を入れてみましょう。
ドラムのフィルと一口に言っても、多種多様な方法があります。
取り合えず、曲の2回目途中のフレーズの変わり目の前の小節(29小節目)に次のように追加します。


図18


図19

ここでは、タムの2つ打ちを4つ入れてみる事にします。29小節目に図(赤線部)のように入れて見ます。上から、D(Oct3)、A(Oct2)、G(Oct2)、F(Oct2)と入れます。(3〜4拍目のHHとSNは消してください。)

次の30小節目の頭に、1のB♭(Oct3・ビブラスラップ)、2のD♭(Oct3・シンバル。2拍分の長さ)といれます。
なお、一時的にB♭のベロシティは127、D♭のベロシティは100として有ります。


図20

各音のベロシティの調整は、調整したい音符をWクリックすると上図が表示されます。
発音量の調整は、上図3の“ノートオンベロシティ”で変更します。

上記以外の箇所にも、ここはと思う場所に小さなドラムフィルを入れましょう。
上記のように、タム2つ打ちを4つ入れる必要は有りません。スネアやタムの2つ打ち1回でも良いです。またキックなどでも良いですね。フィルの後に、シンバルを入れることも良いですね。
場合によっては、HHC(HHクローズ)とHHO(HHオープン)を組み合わせても良いです。
普段聴いている音楽のドラムやパーカッションの演奏方法を良く聴いて、どのような場所で、どの様な変化をつけているかを聞き取り参考にしましょう。

後は、フレーズの変わり目やアクセントを置きたい場所の前などに適宜、2つ打ちなどを自分の好みに応じて挿入してください。

参考)
図20の1を調整すると、細かな発音タイミングの調整が出来ます(4分音符の分解能は、MSPの場合は960です。)
2を調整すると音符の長さが細かく調整できます。

ベロシティに変化をつけよう。
今のままでは、一本調子な感じですね。
ギター等で、単音で発音させていた物を、和音で発音をさせると音量が大きすぎる場合があります。
其処で、ベロシティによる音量変化をつけてみましょう。(勿論、ボリュームコントロールでも良いです。)



図21
上図の、1のボタンをクリックすると、上図の2のベロシティのグラフが表示されます。
この線の長さを調整すれば音量が変化させられます。
和音の場合も1つの線しか表示されませんので、個別の音を変化させたい場合は、其の音をWクリックして、図20をさせて行ないましょう。

上図でベロシティを変化させるには。
其々の音の線を切るようにドラッグすると、其の切られた場所まで小さくなります。逆に大きくしたい場合は、線の上方の表示の無い場所で切るようにドラッグすると、其処まで音が大きくなります。

纏めて変化させるには。


図22

下線のボタンをクリックすると、上図の表示されるので其処から選択します。


図23
図22で“フリーライン”を選択している場合は、マウスでドラッグすると、ドラックした線に沿ってベロシティが変更されます。
図23のようにドラッグ(上図青線)したとします。(この時点ではまだ図21の状態です。ドラッグの軌跡は表示されません。)



図24
ドラッグを離すと、上図の様に、ベロシティが変化しました。

図22で“ライン”を選択した場合。


図25
マウスでドラッグすると、直線が表示されます。(上図の様にラインが表示されます。)


図26
ドラッグを終了すると、上図の様にベロシティが変更。


図27
ベロシティ以外にもコントロール可能です。

ここまでで、MSPの大まかな使用方法を把握できたと思います。
後は、マニュアルを見ながら、色々と挑戦して見て下さい。

ここまでに、簡単なイントロ、曲の1回目、2回目と入力してきましたが、この後の、間奏・サビ、3回目、エンディングなどは、今までの調子で頑張って、自分好みのものに仕上げてください。

リズムを変えたり、変えたリズムに合わせて、メロディーの発音タイミングや長さを変えたり、色々試して見ましょう。メロディーであっても場合によっては、メロディーにない音を追加したり、現在有る音を消したり、他の音と入れ替えたりします。

基本的に音楽は何でもありです。自分の気に入った物を作りましょう。

以上今回で、“ミニスタジオを作ろう”を終わります。
(気が付いた点がありましたら、追記いたします。)



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