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工作室-02 アコースティックギタープリアンプ(ピエゾピックアップ用)


今回は、アコースティックガットギターをエレクトリックガットに改造します。
出来れば、本体音はできるだけ小さくしたいと思います。
(Yamahaのサイレントギターを目標にします。)

ギターボディ部分に発泡ウレタンを充填してみようと思います。
これで生音が小さくなると良いのですが?。

改造に使用したガットギターは、中古販売店で¥1000-で購入したものです。
(ペグが壊れていましたが、手持ちのペグと交換予定です。)
良いギターを改造するのは、失敗した時の事を考えると、改造に手が出せないので中古品を購入しました。
失敗したら捨ててもおしくない。

早速ギター本体の改造を始めます。
まずは、ボディの後ろ側板の剥離から始めます。



上図のように、後ろ側板を剥離。




序でにボディ厚みも薄くしてみました。
完成後のメンテを行う場合に、手を差し込む都合が有るので余り薄くしない方が良いです。
上図では、薄過ぎた様です。(カットしてしまったものは元には戻らない。)


  

図A            図B               図C

図A:出力端子(Phone/TSジャック)は、エンドピン兼用のものにしました。
図B:画像の左がVolume、右がTone、間の小さな緑は電源用LED。
図C:ペグも手持ちの新品に取り替えました。




上図は、後ろ側板部分です。
アクリル板で蓋をしてあります。
アクリル蓋の下部分に006P用電池フォルダを取り付けてあります。

ピエゾピックアップは、Morris CP-3(1台目もこれを使用。値段が安かった為に使用)を使用。
006P用電池フォルダの型番は忘れましたが、ピエゾピックアップ、006P用電池フォルダ共に
サウンドハウスで購入しました。
ピックアップ、電池フォルダー共にサウンドハウスのHPで探すと色々見つかります。“サウンドハウス”とググって、サウンドハウスのホームページから、ギターの項探してみてください。



完成した(?)基盤です。
後ろ側板のアクリル蓋の下に板(16mm厚、幅80mm、長さ90mm)を貼り、その板にスペーサーを介して止めてあります。

なお、発泡ウレタンは、基盤部、ピエゾピックアップ取り付け部からエンドピン取り付け部まで、及びボリューム部、は、薄いベニヤで囲んで発泡ウレタンが入らないようにしてあります。
また、アンプ取り付け部からボリューム部までは、細い塩ビ管でつないで配線スペースを確保しています
発泡ウレタンは、3倍位に膨張するので、少しずつ(厚みを薄く)充填します。
完全膨張するには1晩位掛かるので、数日に分けて充填します。
一気に充填すると、膨張した勢いで、ギターボディの側板が変形してしまいます。
(今回は2台目の制作なのです。1台目は、此れで失敗してウレタンを剥離して、変形を修正してやり直しました。)

基盤の作成



上図の薄い部分のオイルC(10μF)は、AC電源から作成したDC9Vで稼働することを考えて入れましたが、006P専用なら必要ありません。

Pは小さなジャンパーピンやピンヘッダーなければ、抵抗やコンデンサーの足をカットして余った線を利用します。私の場合は、多数あるピンヘッダーのピンを引き抜いて利用しています。
各Pには、ピエゾピックアップやボリュームコントロール配線やSWから接続されます。

FETは1段目、2段目共に、2SK117-Yを使用していますが、GRランクを使用して定数を見直した方が良いでしょう。

当初2段目は、ソースフォロワーとして考えましたが、歪が余り良くなかったので、上記のようにしました。
2段目は作成せずに100KΩボリュームから直接OUTしても良いでしょう。
もし、作成する場合は、FETや回路定数を見直した方が良いでしょう。




入力1KHz/オシロVレンジ100mV(緑)、出力Vレンジ1V(黄)
保々、10倍(20dB)増幅されています。
2段増幅なので、同位相となり保々重なっています。




上記は、上図と同じ条件での1段目の出力(黄)です。
1段目なので、位相は180°ずれています。
少し歪が多いですね。前図の2段目より悪いですね。
(そう見てください。気持ちの問題です。)




100Hzの波形。




10KHzの波形。


今回のアンプは波形から見ると歪が多いように思います。
早速つないで聞いてみます。
其れ程悪くはないです。

今回は試しみたいなものですので、その内機会があったら、2SK117-GRを入手するか、手持ちの2SK192-GRや2SK30等で制作してみたいと思います。

部品入手先
  秋月電子通商 http://akizukidenshi.com/
  若松通商 http://www.wakamatsu-net.com/biz/
  サウンドハウス http://www.soundhouse.co.jp

部品について。

ピエゾピックアップ
サウンドハウスHPで、“アコースティックギター用ピックアップ”と検索してください。
今回使用した“Morris CP-3”は現在見受けられないようです。
他の製品を使用して下さい。

バッテリーケース
サウンドハウスHPで、“バッテリーボックス”と検索してください。
006P用を購入して下さい。

以下の部品は、秋月電子通商、若松通商等から購入できます。

プリント基板
今回は、手持ちのプリント基板(55mm×70mm)を利用しましたが、もう一回り大きな基盤の方が組み立てやすいかと思います。
余り大きと組み込み難いので、大きくても70mm×90mm程度までが良いでしょう。
穴ピッチは2
.54mm、片面で良いでしょう。(スルーホール両面でない方が扱いやすいでしょう。)

100KΩボリュームとSW
100KΩ(A)スイッチ付きを購入してください。
今回は、ギター組み込みと言う事で、小型のボリュームを選択しました。
SWを単体で取り付けると其の分スペースが必要となるので、ボリュームとSWが一体となっているものを選択しました。
16型の直径が16ΦのボリュームでSW付きのものを選択しました。
回路図では、100KΩ(B)とB型と記載してありますが、A型を選択して下さい。
5KΩボリュームもA型を選択して下さい。

コンデンサー(10μF、10μF)
極性があります。足の長い方が+側です。(コンデンサーには、ボディの足の短い方に“−”表示があります。)
0.01μF、0.047μFは極性がありません。

抵抗
抵抗は、1/4W型又は1/2W型で誤差10%で良いです。
抵抗は、間違いを防ぐため、テスターで抵抗値を測定してから使いましょう。表示値は誤差10%以内なら良いです。

LED
LEDにも極性があります。足が長いほうが+側です。もし、LEDが点灯しない場合は、極性が逆になっている場合があります。足を入れ替えてみてください。
LEDはブラケット付きのものが各種ありますので、気に入ったものを使いましょう。LEDのみ手持ちがあり、ブラケット付きでない場合は、ブラケットのみの購入もできます。
なお、LEDには必ず電流制限抵抗を入れて下さい。抵抗を入れずに直に電源につなぐと1発で駄目になります。
LEDの明るさが少ないと思う場合は、回路図で3
.9KΩとなっている抵抗を2KΩに変えてみてください。

FET
今回は、手持ちの関係で2SK117-Yを使用しました。
FETには足の配置が有り、2SK117の場合ですと回路図を上から見た状態と同じです。
2SK192-GR等でも使えるのではと思いますが、足配置がGとSが逆になっているため、同じ部品配置のまま入れ替える場合は、足をクロスさせて取り付ける必要があります。この場合ショートしないように、片方の足に絶縁チューブを入れておいてください。
また、2SK30の場合は、DとSが逆なので、FETを180°回転させた状態(FETボディの平らな面が反対となる)で取り付けます。
他のFETを使用する場合は、足の配置には十分注意して下さい。

改造後の使用感は?。
まあまあですね。
目標の1つである“Yamahaのサイレントギターのように”という部分は失敗です。あまり生音が小さくなりませんでした。
発泡ウレタンは、乾燥後は結構硬くなるので、思ったより効果は少ないようですね。


次回は、真空管によるバッファーアンプ?、ブースターアンプ?みたいな物を制作してみましょう。


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