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Wine-2 UbuntuでWineを使う-2 (WindowsアプリのCADを使う。)

私の場合は、Linux(主にUbuntu)で事足りることが多いのですが、其れでも、幾つかのアプリはWindowsの方が断然使いやすいとおもいます。
これは、WindowsアプリでProでも十分使用に耐えうるバージョンを使用しているためでしょうか。

Linuxでは、画像処理にはGIMP、動画編集はPiTiVi、Sound編集にはAudaCityを使えば結構な部分を補えます。
写真のRAW現像には、RawStudioやRow Therapeeで賄う事もできますね。
しかし、私の使った限りでは、CADソフトはWindows用の方が断然使いやすいですね。(ソフトにも因りますが。)

今回のWindowsCADソフトですが、今までに多数のCADソフト(業務用も含め)を使用していますが、一番のお気に入りは、VellumCADというソフトです。(現在も有るかどうか分かりません。)
このソフトは、Windows2000時代に購入したものです。Ver4.0のとても古いソフトで、現在のWindows8でも動きます。他の高額CADよりも、この安いCADが一番使い良いです。

LinuxでもVellumCADに替わるものをと探しましたが、自分好みの物は見つかりませんでした。
インターフェースが今一つ(處か、あと2つ3つ不足です。)ですね。

と言う事で、Linux(今回の参考例はUbuntu)でWindowsアプリを使うことにしましょう。

現在、主に使用しているデスクトップPCは、Linuxのみインストールしてあるので、Windowsのアプリは使用できませんが、このPCでWindows用CADソフトを使える様にしたいと思います。

LinuxでWindowsアプリを使うには、Linuxに仮想OSとしてWindowsを構築すれば、殆んどのアプリが問題なく使えます。
が、仮想OSとして、Win8や7を使うには、其々のOSライセンスを追加購入しなければなりません。
(仮想OSで使う場合も、OSのライセンスは必要です。)

今回は、普段使いのLinuxPCでCADを使用するために、Wineを使用してLinuxでWindows用CADアプリを使えるようにします。(OS代が必要ない。)
Wineで使用する場合にもアプリのライセンスは必要です。(アプリを所有していれば問題ないでしょう。)
CADアプリをインストールしてあるノートPC(Windows)は余り使用しないので、CADソフトを削除して、Wineで使用することにします。

※ Wineについては、行末を参照して下さい。

なお、以前にWineで使用できる物について、手持ちのアプリについて調べてみましたが、私の所有しているアプリの内でWineで動作するものは少ない(ページ“Wine-1”を参照して下さい。)です。インストールすら出来ない物も多くあります。またインストール出来ても、完全動作する事は無い様です。
偶然、今回のVellumCADは、完全動作ではありませんが、殆んど問題ない状態で使用できます。
取り敢えず、私の使用した限りでは、テキスト表示で日本語表示ができませんが、英字表示とすれば問題ありません。3Dワイヤーフレーム等に関しては検証していません。)

と言う事で、早速、Wineをインストールして、Windows用CADソフトの“VellumCAD”をインストールしてみたいと思います。

※ 以下のインストール例は、Ubuntu14.04LTSの場合です。

まずは、Wineのインストール



Ubuntuソフトウェアセンターを開き、1の検索窓に“Wine”と入力。
上図のように表示されるので、2のリスト部をクリックすると、「詳細」「インストール」ボタンが表示されるので、「詳細」をクリックし、開いた画面で、「インストール」をクリック。
(「詳細」「インストール」画面の「インストール」ボタンでも良いです。)
インストールが、開始されます。
終了すると、2’のソフトも一緒にインストールされています。
インストール済の場合は、上図の様にリストトップのアイコンに緑丸に白色チェックマークが添付されます。

Wineを使うには?。

アプリのインストール
取り敢えず、使用したいWindowsアプリをインストールしなければなりません。

(単にCD-ROMをセットしてインストールしようとしても失敗すると思います。)

1:取り敢えず、適当な場所にCD-ROMの内容をコピーします。



ここでは、上図のように“download”に“vellum-CAD”と言うフォルダを作成します。
(フォルダを作成する場所は任意の場所で構いません。)




上図のように、“download”の“vellum-CAD”フォルダ内に、CD-ROMの内容を全てコピーします。
(此の後は、CD-ROMは必要ないので、抜いても構いません。)

コピーしたファイルに“setup.exe”(インストール開始ファイル)というファイルがあるので、このファイルを右クリックして“プロパティ”を表示。
他のアプリをインストールする場合も、大概“Setup.exe”というファイルです。もし、無い場合は、インストール用ファイルを指定します。




上図のように、「アクセス権」タブをクリックして、“実行:  プログラムとして実行可能”にチェックを入れ、「閉じる」をクリックします。




上図。
再度、3の“setup.exe”を右クリック。
4の“別のアプリで開く”→ 5の“wine windowsプログラムローダー”をクリックする。



上図のように、Windowsと同様にインストール開始画面が表示されるので、後は画面の指示に従い進行させ終了。
このアプリでは、最後の方の手順に“
□ デスクトップにショートカットアイコンを表示”が有り、是れにチェックを入れておくとLinux(Ubuntu)デスクトップにショートカットアイコンが表示されます。
私は、デスクトップには、何も置きたくないのでチェックを入れませんでしたが、デスクトップにショートカットアイコンがある場合は、それをクリックすれば起動できます。


アプリの起動。



デスクトップにショートカットアイコンがある場合は、それをクリックして起動。
無い場合は、Dashを起動し、“vellum”と入力すると、上図のように表示されるので、上図の場合は、“Vellum・・4.00J”とあるアイコンをクリックして起動。


ランチャーに登録。



デスクトップにショートカットアイコンがない場合は、一々Dashで検索して起動するのは面倒なので、前図のショートカットアイコンをランチャーにドラッグ・ドロップして、上図の様に登録して置きましょう。



上図は、VellumCADが起動したところです。
(上図は、画面サイズを小さくしています。)


アプリのインストール場所。

ホームフォルダー以下の“.Wine”以下にインストールされています。(“.Wine”は隠しファイルです。)

参考
“メイン・メニュー”(alacarte)をインストールしてある場合は。



上図の様に、1の“Wine”以下にあります。其々のフォルダの内容(上図では、Vellum)の内容は、上図の2の様に表示されます。

メイン・メニューは、Ubuntuソフトウェアセンターで、“メイン・メニュー”/“alacarte”で検索してインストール出来ます。

Wine

Linux上でWindowsプログラムを動作させるには、VirtualBox、VMware、Xen等を利用して仮想マシンを構築し、その仮想マシン上でプログラムを実行させる方法があります。
つまり、Linuxマシン(実機)上に、Windowsマシンを仮想構築して、その仮想Windowsマシン上でWindowsアプリを実行させます。

この仮想マシンを利用する方法は、デュアルブート等と違い、実マシンと仮想マシンの両方を同時に起動することができます。
Windowsマシン上でアプリを実行するので、大概のアプリは動作させることができます。
仮想マシンの欠点としては、ある程度のマシンスペックを必要とします。また、仮想マシンとして構築する場合も、有償OSについては、仮想マシン分のライセンスも必要となります。(つまり、Windows仮想マシンを構築する場合も、Windowsの追加ライセンスの購入が必要となります。アプリについても同様です。)
仮想マシンの場合は、実行速度も遅くなります。

WindowsアプリをLinuxで動作させるには、仮想マシン方式以外にも、Wineと言う方法をとることもできます。

Wineは、WindowsAPIを実装してLinuxでWindowsアプリを動作させるプログラムです。Wineは、仮想マシン式とは異なり、Windowsの互換レイヤーとして動作します。Windows の代替DLLを備えネイティブ動作させます。

要するに、Windowsの動作に必要な互換プログラムをLinux上に備えて動作させています。
この必要な代替プログラムは、アプリによって違うのでアプリの数分必要となります。その為に、Wine上で動作するアプリと動作しないアプリがあります。また、アプリの代替プログラムが全て揃っていないと完全動作しなくなります。
アプリは膨大な数がありますし、1つのアプリでも多くのプログラムがあるため、全てのアプリを完全動作させるのは困難ですね。

Wineは比較的簡単なアプリの場合は動作するのは其の為です。
比較的ゲームアプリは動作する場合が多いようです。容量の大きなゲームアプリでも、ゲームを動作させるプログラム部分は比較的小さい場合が多く、ゲームのデータ部分が大半を占める場合が多いようです。

Wineで動作アプリについては、https://appdb.winehq.org/ をご覧下さい。
プラチナランクなら、かなり完全動作に近いでしょう。ゴールド以上なら使用に耐えるでしょう。
表示ページの、プラチナ、ゴールド、シルバーの文字部分をクリックすると、リストが表示され、条件入力をして検索することも可能です。

他にも、“Wine動作リスト”等として検索すると、日本のページもたくさん見つかるでしょう。

※ Wineでアプリを使用する場合にも、そのアプリ(ライセンス)を所有している必要があります。
  勿論、フリーソフトに関しては、その必要はありません。

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